「告発されたウイグル弾圧」

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告発されたウイグル弾圧 ~ 習近平の国賓待遇は民主主義への裏切りだ

米ニューヨークタイムスが、中国・新疆ウイグル自治区に関する内部文書24件403ページをすっぱ抜いた。支那事情におけるジャーナリズムでは信頼のおける福島香織氏がJBpressにこのスクープについてのレポートしている。スクープの内容は、およそ200ページが習近平や指導者の国内における演説、150ページがウイグル人に対する管理コントロールに関する指示と報告だそうだ。

例えば、ウイグル人留学生が夏休みに新疆の実家に帰ってきたとき、父母から親戚、隣人たちの姿がないことに対して当局に問い合わせた際の、当局側の想定問答集らしきものも収録されている。

学生が当局の官僚に「家族はどこにいますか」と問い合わせてきたとする。そのとき、どう答えるべきか? といった模範解答も指示されている。「彼らは政府が建てた研修学校にいる」と答えるのが模範解答例だ。

もし学生がさらに説明を求めたら「彼らは罪を犯したのではないが、学校から離れることはできない」と答える。さらに「もしもあなたが彼らを支持するのならば、それは彼らのためにも、あなたのためにも良いことだ」という言い方で、学生の答え方次第で家族の拘禁時間が短くなったり延長したりすることを伝えるよう指示されている。つまり恫喝だ。(抜粋)

想定問答集があるということは、この学生にとっての「家族の失踪」とも言うべき事案が、決して稀ではないことを示している。チベットや新疆ウイグル自治区の状況は、報道されることはない。

報道される場合、その情報は中共によって加工されているから、実情を知ることは不可能だ。唯一の手段は、そのような地域から第三国に逃れてきた人々の話を聞くことくらいで、話を聞いても確認しに行くことすら不可能だ。何の罪もないであろう大学教授を平気で拘束するような国である。情報に迫るのは命との引き換えレベルの挑戦となる。

この文書で取り上げられている最大のスクープは、習近平のウイグルに対する弾圧の姿勢だ。

また、習近平が官僚たちに向けて行ったとされる内部演説では、鎮圧を基本とすることを訴えていた。

2014年4月の習近平の新疆視察前の3月1日に、雲南省昆明駅などで「ウイグル人テロリスト」による大襲撃事件があり、150人以上が負傷、30人以上が死亡した。これを受けて習近平は「反テロ、反浸透、反分裂の闘争」は、専制機関を使い「一切の情けをかけるな」と指示していた。(抜粋)

戦前とか戦中の話ではない。このような指示が現在進行形で発せられているのだ。このような弾圧は、自由を求める香港の人々に対して加えられている弾圧と共通する。安倍総理を独裁などと評するバカはいまだに多いが、日本の政治システムにおいては独裁など不可能である。

一方、政治システムが独裁を機能させるためにこそ作られている支那では、このような弾圧が今このときも進行している。チベットやウイグルでは目に見えない形で、かたや香港では、目に見える形で、だ。

中共当局は、このスクープに対して「デマ」「卑劣な手段であおっている」などと公式に反発しているが、彼らはそれを証明しようとはしない。単に証明できないからで、都合の悪い真実は伏せ、無かったことにするのだ。

その支那および中共のトップに勲利するのが習近平だ。いわば、現代のヒトラーである。そして日本政府は、その人権蹂躙と弾圧のトップである習近平を、こともあろうに国賓として日本に招くという。こんなことが許されていいはずがない。

自民党の二階は会見で、習近平の国賓としての来日について「国賓待遇でそういう立場の人をお招きするのは当たり前だ」と、すっとぼけたことを語ったという。こういう親中派は無視しても構わないが、安倍総理の戦略が全くわからない。

私は総じて安倍政権を支持する立場だが、この件に対しては、安倍政権といえども容認できない。習近平に対する国賓待遇は、歴史において禍根を残すだけでなく、人権や民主主義に対する裏切りとなる。他の弾圧されている国々、人々に対しても、誤ったメッセージとなる。心ある自民党の諸氏は、政権に対する働きかけを強化してもらいたい。

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