「日本を貶める手先」

画像の説明 最近、「落選運動」という言葉をよく耳にします。

安保法制の成立に賛成した議員を落選させようという動きです。安保反対デモで注目を浴びた学生団体「SEALDs(シールズ)」の呼び掛けで広がっているようですが、「なんだかなぁ…」って感じです。せっかくですし、私たちも一度、真剣にこの問題を考えてみませんか?

シールズはインターネット世界で誕生した霧のような団体だ。

当初、特定秘密保護法に反対する団体だったが、法案の成立とともに影が薄れた。そこで、活動のテーマを広げ、安保法、安倍政権に反対するという政治的もくろみを前面に打ち出してきた。政権交代によって安保法を廃止すべく、「安保法に賛成した議員を落選させる」運動を始めるという。

彼らがここまで拡大したのはテレビ朝日の「報道ステーション」とTBSの「NEWS23」のおかげだ。

この団体には全学連や全共闘時代のような戦闘的な人物は見当たらない。かつての全学連、全共闘と対比して、ディレクター連中には新しい政治スタイルとでも見えたのだろう。

電波とネットが幻想の団体を作り出したともいえる。全学連や全共闘世代は、政治をやらない青年層が出現して失望していたのだろう。寄ってたかってシールズを盛り上げた。

この団体を中心に政治運動を広めようと、世の中のすべての左寄りが目を向けた。共産党もしかり、中核派もしかりである。

「オリーブの木」方式

この勢力を政治的に利用するために民主党もすり寄ってきた。岡田克也代表は、共産党が掲げる連立政権「国民連合政府」構想に乗りそうになった。これについて、志位和夫委員長は「大義で一致するすべての野党が国政選挙で協力する」という。

岡田氏にしてみれば、「国民連合政府」は党内事情からムリ。

それでも共産党が一方的に候補者を下ろして民主党を応援してくれれば「ありがたい」といった思惑ではないか。だが、今年10月の宮城県議選では議席は共産が4から8に倍増、民主が2議席減少して5になった。勢いがあるのは共産党の方で、民主党の縮み志向がはっきりした。これでは「ありがたい」話が転がってくるわけがない。

岡田氏は保守派と左派を結んで党を大きくしようという腹だ。この左右を結ぶ方式は民主党誕生のときから同じだ。

しかし、政権をとった途端にその矛盾が露呈した。旧社会党勢力が中国の方を向いてしまったため、日米関係は最悪となった。国民が同じ体質の党を再び選ぶわけがないだろう。

共産党と民主党を結ぶ方式として、壊し屋の小沢一郎氏は「オリーブの木」方式を提唱している。オリーブの木に登録した野党各党は当選したら連立内閣を目指す。政策は過半数をとった時点で協議するというものである。

しかし、国際情勢は集団的自衛権が行使できなければ危ういところまできている。

中国は南シナ海の岩礁を埋め立て、基地を造ろうとしている。「尖閣諸島は中国の固有の領土」だとも宣言している。ここをとりに来たら、日本は反撃しなければならない。

その際、中国は日本の後ろに米国がいることを常に意識せねばならない。米軍は尖閣までは手助けしてくれないだろうが、中国を牽制(けんせい)することはできる。既に中国は太平洋の半分を寄こせ、と米国に言っており、軍備を着々と整えている。

パフォーマンスの演説

音楽家、坂本龍一氏は「憲法9条の精神がここまで根付いていることを皆さんが示してくれ、勇気づけられた」とシールズを賛嘆しているが、シールズのおかげで日本の安全が保たれているとでもいうのか。作家や芸能人にはこの手の左翼がゴロゴロいる。左翼の衣を着るのがインテリだと思っているらしい。

日本の平和は憲法9条のおかげで保たれているわけではない。哲学者、田中美知太郎先生は、それなら憲法に「台風は来ないでくれ」と書いておいたらどうか、と言っている。

「徴兵制が始まる」というのもひたすら不安をあおる手口だ。

パフォーマンスの演説で国論を迷わせてもらっては困る。安保法がなくなったら、日本の安全はどうなるのか。「選挙が終わったら解散する」という無責任野郎から国を守るには、このタチの悪い霧を吹き飛ばし、視界明瞭にすることだ。

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