「中国が韓国を」

画像の説明 経済低迷とともに、生産能力の過剰が深刻化している中国だが、そのしわ寄せが海外にまで及び、韓国にも深刻な影響が出始めている。

中国メディアの参考消息網はこのほど「中国鉄鋼業が韓国鉄鋼メーカーを破産の危機に追いこむ」と題する記事を掲載し、韓国鉄鋼業の厳しい現実と対策について紹介している。

記事はまず、産業の米とも呼ばれる鉄鋼業において価格が暴落した理由について、「中国の設備投資過剰に伴う供給過多」を挙げた。

供給過剰のため鉄鋼製品は韓国など国外に安価で流れ、韓国国内の鉄鋼価格も下落を続けている。2008年には1トン当たり99万ウォン(約10万円)だったのが、今では49万ウォン(約5万円)と、約半値にまで下落しているという。

その最大の元凶について、韓国メディアは「中国」だと主張している。

2008年の金融危機後、中国国内では初めて鉄鋼消費量がマイナス成長となり、「外国に安価で販売することで在庫処分しようとしている」と指摘。このため、米国でも大手鉄鋼メーカーの株価が下落し、人員整理に追い込まれるなどの影響が出ており、中国でも9月と10月に相次いで業界1位と2位の企業が倒産したことを紹介した。

では、韓国鉄鋼業はこの危機にどのように対処しているのだろうか?記事はその方法について「高価格・高品質の製品開発と、顧客重視の営業方法」を挙げた。

韓国最大の鉄鋼メーカーであるポスコは、顧客企業との共同開発、各顧客のニーズに応じたマーケティングにより、顧客ロックイン戦略を取るという。

韓国の鉄鋼業は巻き返しに必死だが、元凶と名指しされた中国も生産能力の過剰についてはかじ取りが難しいのが現状だ。

世界の鉄鋼業界をこれ以上混乱させないためにも抜本的な解決策が迫られているが、中国では余剰人員の整理を行うことは社会の混乱につながりかねず、人員整理や生産能力の調整が容易に進められないという事情がある。

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