「知らないのかね」

画像の説明 1902年の日英同盟は極東での最も良きパートナーとして英國は日本を選びました。

しかし2015年、なぜ英國はならず者国家中国をパートナーに
選んでしまったのか、たとえ金のためとはいえ、あまりにもリスクが大きすぎる。

なぜ英國はこのような間違った危険な判断をしてしまったのかを、日本との関わりの中で、歴史を追いながら英國のアジア人に対する勘違いに迫って見たいと思います。

英國の最大の勘違いは、大昔から中国を常に日本より上の文明国と見ていました。英國だけではなく欧米各国は2千数百年まえに書かれた漢籍を通じて、中国人は信義に篤く、礼を尊ぶ教養の高い文化人の国であると信じてしまった。

しかしその教養の高い文化人である漢人というものは、厳密な意味では存在しない、紀元184年に起こった「黄巾の乱」よって後漢は滅び、三国時代が始まります。三国時代の混乱は都市文化を抹殺し、漢民族を絶滅させました。

つまりこの時点で日本や欧米の中国研究者が勉強し、信じた中国の都市文明は、断絶してしまった。この三国時代の混乱は隋の文帝が中国を統一するまで、なんと400年も続いたのです。この間に中国住民はそっくり残虐な騎馬民族に入れ変わってしまいました。

結果、欧米各国がイメージをしている教養の高い文化人など全ていなくなった。いわゆる異民族の支配は中国の文化伝統をゼロにしてしまった。

しかし英國はこの中国の歴史を知らずに、中国4千年の歴史に敬意をはらい、野蛮な中国人を普通の人格の持ち主であると、勘違いしてしまった。

それと英國が中国人を勘違いしてしまった最大の原因は日本人との関わりに有ります。つまり英國は中国人を日本人と同じ人種であり、同じ文化圏とみてしまった。だから中国人が大嘘つきの詐欺師である正体が、日本人の正直な人格とダブり薄まってしまいました。

日本人のずば抜けた優秀さと礼儀正しい姿がなぜ英國のトラウマになってしまったかを、前回まで、過去の歴史を振り返って検証してきました。

前回は日英同盟までの歴史を検証しました。今回はそれ以降の日本と英國の関わった歴史を検証してみます。英國を驚かせた最大の事件は日露戦争です。日本はイギリスの後ろ盾によって、1904年世界最強のロシアに立ち向かう事になります。

イギリスは薩英・下関戦争や義和団事件で日本人の勇気と叡智と礼儀正しく信用がおける民族であることをよく知っていました。しかしロシアは日本人を生意気で野蛮な黄色人種として舐めきっていました。有色人種など、豚や馬と同じなのだから、我々に飼育されるのが当然だなどと公言していました。

しかしまさか、その日本が一国で我が大国ロシアに戦いを挑むなど完全に馬鹿にしていました。

日本は一国で戦うとイギリスに通達した。イギリスはそれを見て日本人の勇気と誇り高い民族にあらためて感動し全面的に支援を約束しましたが、100%勝ち目はないと思っていました。イギリスだけでなく世界中の人達は、勝ち目のない戦いに挑む日本人は狂ったとしか思っていませんでした。

この当時の世界は地球の面積のほとんどを白人が支配しており、大多数の有色人種は奴隷のような境遇に甘んじていたのです。有色人種の主権国家は全世界で、日本、トルコ、タイ、エチオピアのたった4国しかなかったのです。当時の世界情勢の過酷さがよくわかっていただけたとおもいます。

日本はヨーロッパからあまりにも遠すぎた、そのために誰も日本国の事を知らなさすぎた。日本と戦って負けたロシアも日本を野蛮国として舐めきっていました。

明治38年5月28日、日本海海戦で日本は大勝利しました。野球で言うならまさにパーフェクトゲームです。艦隊と艦隊の海戦での完全試合は後にも先にも日本海海戦だけです。

当時のロンドン・タイムズという世界的な大新聞に次のような社説が載りました。「日本海において日本の海軍とロシアのバルチック艦隊とが戦った。一方のロシアのバルチック艦隊は全滅である。これに対して日本はほとんど無傷である」

さらにタイムズは「この日本の大勝利はどこに原因があるかというと、日本の海軍の軍艦が優秀でも、大砲が優秀でも、戦術が実に巧みであったのでもない。実にかかってそれは人間力の差であった」と書いています。

人間力の差とはいわゆる人格の差でもあります。同じアジア人でも日本人と中国人とは人格において雲泥の差であることを知ってもらいたくて長々と日本と英國の関わった歴史を辿ってみたのです。

欧米列強の中で初めて有色人種も白人も差異が無いことを知ったのは英國が初めてです。しかし白人とアジア人との優劣が無いのは日本人であって中国人ではありません。つまりイギリスには騎士道精神があり日本人には武士道がありますが、中国人には武士道精神など存在しない。

武士道の核とは「誠」「真」「美」ですが、中国の「五倫五常」には含まれていません。また日本を含めた多くの国で二千数百年前の漢人の象徴である「仁義礼智信」を中国人の人格の根本と誤解してしまった。

日本人が尊敬した孔子、荀子、孟子、老子などの漢民族は後漢末期の戦乱にほぼ絶滅し北方から侵入してきた遊牧民に取って代わられています。

それ故中国の春秋時代末期から戦国時代にかけての,ほぼ300年間に活躍した思想家群である諸子百家が唱えた「仁義礼智信」といった思想も消えていってしまった。

つまり三国時代の混乱は漢民族を絶滅させ文化まで抹殺してしまった。日本のように同じ言語、同じ文化をもった民族の争いなら誰が天下を取っても文化伝統の断絶はない、しかし中国の場合、言葉も文化も違う異民族に征服されれば過去の文化、思想は消えてなくなります。

イギリスの新聞は今回の中国との戦略パートナーシップについて「大きなギャンブル」と題する社説を掲載しています。また中国の人権問題や覇権主義などの批判記事を載せていますが、中国の歴史を知らないために、肝心な中国人の正体を見誤ってしまった。

つまり、経済的な危険ではなく、むしろ中国人の人間性の危険を承知していれば決して赤い船に乗ったりはしなかった。英國の日本人に対するトラウマが、結局中国人を日本人と同じ文化を持った同じ人種のアジア人であると混同してしまった。

その結果、英國は原子力発電事業、その他への中国投資総額7兆4千億の契約を締結しましたが、中国人が契約を正直に履行すると思っているなら大甘です。

日本人や欧米人は、契約は絶対ですが中国人にとって契約など相手を騙す手段にしかすぎません。

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