「お札」

画像の説明 一万円札や千円札などすべてのお札に「日本銀行券」と書かれているように、日本でお札(紙幣)を発行しているのは「日本銀行」ですが、お札を印刷する機関は日銀とは別にあります。

それが「独立行政法人 国立印刷局」です。前身は明治4年(1871年)に当時の大蔵省に設置された「紙幣司」。何度かの組織の見直しを経て、2003年に現在の名称となりました。

お札ができた明治時代の初めといえば、政治の中心が「江戸幕府」から「明治政府」へと代わったばかりの頃です。この頃は政府もまだ人々から信頼されず、印刷の技術も十分でなかったため、紙幣は人気が出ず、普及させるのに大変苦労したようです。

お札

しかし、今では日本の紙幣の印刷技術は世界でもトップクラスと言われています。
みなさんも、お札に「すかし」というものがあるのを知っていますね。お札の真ん中あたりを光にかざすと、福沢諭吉や野口英世の肖像などが浮かび上がるものです。

これは“ニセ札”を作られてしまうのを防ぐ技術として有名ですが、ほかにもたくさんの偽造防止の技術があります。

日本のお札に含まれる9つの技術

日本のお札の印刷技術は、偽造防止のため発展してきました。日本のお札には世界に誇る技術が詰まっています。

1.すき入れバーパターン
一万円札・五千円札・千円札には、お札の真ん中以外に、それぞれもう一か所ずつ、すかしがあるのを知っていますか? 肖像画の向かって右側です。「すき入れバーパターン」と呼ばれるすかしで、一万円札には3本、五千円札には2本、千円札には1本のタテの棒線が入っています。

2.超細密画線・マイクロ文字
お札をよく見るとわかりますが、肖像画の顔や「日本銀行券」「10000」といった文字はすべて、とても細い線や点で描かれています。仮にカラーコピー機などでコピーしても再現できないほど細いもので、これも偽造防止策のひとつです。さらに、虫眼鏡で見てもよく見えないほど小さな「マイクロ文字」もたくさんちりばめられています。一万円札の場合では表だけで6箇所に「NIPPON GINKO」の文字がたくさん印刷されています。ほかの紙幣にもありますので、みなさんも見つけてみてください。

3.特殊発光インキ
紫外線をあてると、表の印章部分や裏の「NIPPON」の文字が光るように特殊なインキが使われています。ちなみに五千円札だけは、肖像画(樋口一葉)の顔の部分も少しだけ光るようになっているそうです。

4.深凹版印刷
額面と肖像の図柄は印肉が盛り上がって印刷されています。

5.ホログラム
角度を変えると、色や模様が変化して見えます。

6.潜像模様
お札を傾けると、額面(裏面は「NIPPON」の文字)が見えます。

7.パールインキ
お札を傾けると余白にピンク色の光沢が見えます。

8.識別マーク
目の不自由な人が認識できるよう、指で触るとザラザラしています。

コメント


認証コード4366

コメントは管理者の承認後に表示されます。