中国当局は情報をシャットアウト

画像の説明 江沢民氏が海南省の「東山」で健在誇示 党内権力闘争で習指導部に反旗? 

中国海南島にある東山(海抜184メートル)の中腹に家族と共に姿を見せた江沢民元国家主席のようすを伝えた4日付の香港紙「明報」の記事。画像はもともと居合わせた地元民らが中国のネットサイトに投稿したが、5日には投稿も江氏が東山に現われたとの記事も中国本土では削除された。

中国で「東山再起」は「捲土重来」と同じ意味。東山で健在を誇示しようとした江氏の動きを伝える情報を中国当局が封じたとの見方が出ている

中国の江沢民元国家主席(88)が海南省南東部の東山(海抜184メートル)を今月3日に訪れたとする地元民らの投稿や関連する報道が、中国本土のネット上から相次ぎ削除されていたことが5日、分かった。健在を誇示する狙いがあったとみられる江氏の動静を、中国当局がシャットアウトした格好だ。

4日付の香港紙、明報などによると、江氏は家族のほか、同省共産党委員会の羅保銘書記らとともに姿をみせた。江氏の健在ぶりが明らかになったのは昨年10月、北京の中国国家博物館を訪れて以来。江氏は「海南の名山に人々が来ないのは遺憾だ」などと話したという。中国語には勢力を巻き返すとの意味で「東山再起」という表現がある。

昨年12月、江氏の元側近で最高指導部のメンバーだった周永康前党中央政法委員会書記(72)の党籍剥奪と逮捕が決まった。習近平指導部が反腐敗闘争を進める中で、江氏の家族らにも調査の手を伸ばし始めたとの香港報道がある。

「東山」への訪問は習指導部に反旗を翻したメッセージとも取れ、当局の敏感な対応とともに注目されている。

コメント


認証コード5907

コメントは管理者の承認後に表示されます。