孤立する者たちの黄昏

画像の説明 11月13日、韓国の朴槿恵大統領はミャンマーで開かれたASEANプラス3の首脳会議で、「遠くない将来、日中韓外相会談と、それを土台にした3カ国首脳会談が開かれることを希望する」と述べた。

更に、韓国外務省報道官は日中韓首脳会談の開催に歴史問題などの条件は付けていないと表明。これまでの態度を大きく転換させた。

これまで、韓国は日韓首脳会談について、「慰安婦問題の解決」「安倍首相の靖国神社参拝中止」と歴史問題を盾に強硬に拒んできた。

先月、日韓議員連盟会長の額賀福志郎氏が訪韓した際には「会っても良い結果がなければ、さらに悪くなることもある。過去にそのような例もあった。失敗したらどうするのか」と日韓首脳会談を拒否していたし、今月7日、日韓協力委員会と韓日協力委員会が50回目となる合同総会を開いたものの、共同声明すら出せず、朴大統領との面会も出来なかった。

そんな韓国がこの豹変ぶり。

もう既に色んなところで指摘されているけれど、この韓国の態度の変化は、やはり日中首脳会談が行われた影響であることは間違いない。

韓国外務省関係者は「まさか本当に会うとは」と漏らしたそうだけれど、本当にそう思っていたのだとしたら、日中首脳会談は相当な衝撃だったものと思われる。

韓国メディアも、日中首脳会談を契機に朴槿恵政権の外交姿勢を批判し始めた。朝鮮日報は「米朝接近と中・日首脳会談、姿の見えない韓国外交」と題した社説で「韓国の外交政策は「中国は日本からの首脳会談の求めに簡単には応じないだろう」と都合よ解釈し、中・日関係の大きな流れの変化から顔を背けたまま、自分勝手な「外交原則」ばかりを強調してきた」と批判。中央日報も「国民が柔軟になれば外交も柔軟になる」という社説で、「習近平主席が安倍首相に会うのは好悪を離れ国益追求が外交の本質であることを示す典型的な"事件"だ。…
強大国の間に挟まれた韓国の外交は必然的に弾力性と柔軟さが求められる。」と方針転換を促している。梯子を外されたどころの騒ぎではない様子が伺える。

実際、韓国メディアの論調は、日中首脳会談を境にその論調が大きく変化している。先の中央日報のサイトで、「日中首脳会談」をキーワードに記事を検索してヒットした記事の見出しを拾うと次のとおり。

10/22 【社説】韓日関係改善は日本の誠意にかかっている 
10/31 福田元首相と習近平が面談…日中関係改善を協議
11/09 韓国外交当局者「韓日首脳会談は急がない」
11/10 韓中→韓米→米中の順に首脳会談
11/11 習近平主席、一度も笑顔なく…安倍首相と25分間、二言三言の対話
11/12 「安倍首相との対話は朴大統領のシナリオ」
11/13 【コラム】習近平の絶妙な表情言語=韓国(1)
11/14 朴大統領、韓日中首脳会談を提案
11/14 【コラム】韓日関係、民間交流が重要だ(1)
11/14 朴大統領、出国前から「3カ国会談」カード準備(1)
日中首脳会談前までは、「韓日関係改善は日本の誠意にかかっている」だの「韓日首脳会談は急がない」といっていたのが、首脳会談後には「安倍首相との対話は朴大統領のシナリオ」、「朴大統領、出国前から『3カ国会談』カード準備」ところっと手の平を返してる。それでいてコラムでは、民間交流が重要だ、と「尾生之信」の故事を持ち出して、朴大統領の頑なさを批判している。政権擁護したいのか、批判したいのかよくわからないけれど、日本が悪い一辺倒の論調からは明らかに変わってる。

日中首脳会談の舞台裏について、「習氏の表情は『反日』感情が強い国内向けだ。25分間の首脳会談の後半、習氏は笑顔を見せていた。もともとえびす顔だから、非常に穏やかな雰囲気になった。

習氏は別の会合で安倍首相と言葉を交わしたとき、『初めて会ったときは他人でも、2回目からは友人になる』とまで言った。こうした情報が青瓦台にも伝わったのだろう」と官邸周辺は漏らしているそうだけれど、それだけ、日中首脳会談が韓国にあたえた衝撃は大きかったということだろう。

これまで安倍政権は、中国に対しても韓国に対しても「条件付きの首脳会談はしない」という姿勢を貫いてきた。これについて、国際政治学者の藤井厳喜氏は「原則を守った安倍外交の歴史的勝利だ」とし、「習氏と前提条件なしで首脳会談を行い、中国の『突っ張り外交』を破綻させた。それを見て、朴氏が焦ったのだろう。

日中韓の3カ国の首脳会談を提案したのは、日韓首脳会談ではあまりにも露骨なうえ、中国と一緒なら後で『妥協した』などと怒られないからでは。朴氏の『告げ口外交』『米中二股外交』も破綻したといえる」とコメントしている。これはその通り。

これまでの日本の中韓に対する外交を一言でいえば、「世界を味方につけて、相手を孤立させる」外交戦争だったと思う。

中韓は、日本の過去をあげつらって悪口をいいふらし、日本を孤立化させようとした。それに対して日本は、今現在の日本の国際貢献と法の支配を掲げて世界を味方につけようと努めた。

2年立って、ようやくその決着がついた。安倍総理は勝利した。今回の日中首脳会談はいわばそれを象徴するものといえる。

また、これは同時に、日本が日本の立場を主張して国益を守ることが出来るのだと国内外に証明したということでもある。

これまで何かと反日マスコミが安倍外交を指して、中韓を刺激している、とか、2年も首脳会談が開かれないのは異常だとして、日本がアジアから孤立するなんて批判していたけれど、その主張が間違っていたことが明らかになった。

安倍外交で国益が守れる。この認識が日本国民に出来ることは実に大きい。反日マスコミお得意の「チュウゴクガー」、「カンコクガー」が効かなくなってくることを意味するから。

日中首脳会談が行われ、日韓首脳会談も行われるとなると、反日マスコミもこれまでのような中韓に阿った論調は獲りにくくなるだろう。

朝日の慰安婦捏造問題からこのかた、マスコミに対する信頼は急速に低下している。

今のままでは、マスコミ自身も日本国民から孤立しつつあるかもしれないと気づくべきではないかと思う。

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