除染土

画像の説明 福島県の仮置き場、期限切れ 1月まで105カ所

東京電力福島第1原発事故の除染で出た汚染土などを福島県内に一時保管する仮置き場が今月以降、「3年」の保管期限を次々と迎えることが、県内市町村へのアンケートで分かった。搬出先の中間貯蔵施設について、政府は来年1月の稼働を目指すが、それまでに少なくとも10市町村の計105カ所が期限切れになり、地権者らに保管延長を求める動きが出始めている。中間貯蔵施設の建設と汚染土の搬入スケジュールはいまだ具体化せず、復興の足かせになっている。

毎日新聞は8月、福島県内で除染対象になっている47市町村にアンケートを実施、湯川村を除く46市町村が回答した。

7月末現在で40市町村に仮置き場が計859カ所あり、保管している汚染土などは東京ドーム2.5個分の約319万4688立方メートル。このうち105カ所の計17万8192立方メートルは来年1月までに丸3年を迎える。

政府が2011年10月にまとめた除染などに関する工程表では、仮置き場での保管を「3年程度」と明示。これに従い、国と多くの自治体は保管期間を3年とする契約を地権者と結んできた。

しかし、搬出先の中間貯蔵施設は今年9月、大熊、双葉両町に建設することで合意したものの、搬入スケジュールは未定のまま。環境省は国直轄で除染している仮置き場64カ所について、地権者に契約延長の申し出を始めている。

来年1月までに「3年」を迎える仮置き場の数

自治体の保管分も同様の問題を抱えており、仮置き場9カ所が来年1月までに丸3年となる川俣町は、あくまでも期間内の搬出を国に求める構えだ。川内村は「遅れるなら国の責任で住民に説明してほしい」と訴えている。

今後、除染が進むに従って仮置き場に保管する汚染土はさらに増加する。環境省は県内から出る汚染土を最終的に約1600万〜1700万立方メートルと試算した上で、その後の再除染などで増加する可能性も見込み、中間貯蔵施設の保管容量を約2200万立方メートルと計画している。

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