「先生」

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議員には、村会議員、町会議員、市会議員、区会議員、都会議員、県会議員、国会議員があります。どんな小さな村や町でも議員になると「先生」と呼ばれます。どうして呼ばれるのでしょうか? どんなに若くても一応、「先生」と呼ばれるのです。
 
皇族になれば、「殿下」と呼ばれるのです。それと同じことでこの理由を考えてみるとすぐにわかります。「先生」というのは偉いのです。偉いから「先生」と呼ばれるのです。普通の人よりも議員は偉いのです。みんなこのような考え方をもっていないのです。

例えば、何億円集めて、村や市の行政を行います。実際に使うのは、市役所の役人や村役場の役人が予算を使うのです。すると市民や村人にはその報告はきません。役所が何をやっているのかわかりません。どのように予算が使われているのかわかりません。

それで今度は市民のほうが、「役所を監査してください」と言って議員の先生に委託するのです。先生はそれを受けて「何をやっているの? この予算は何処に行ってしまったの?」と上から見るのです。

上から市役所や区役所を見て、「どのようにお金が使われているのか?」「本当に予算通りに使われているのか?」ということを監査する人がいないと、役人の好き放題になってしまいます。役人がお手盛りで勝手に給料を上げたり、下げたり、様々なことができるのです。

それを見張るのが議員です。議員の一番大きな仕事はウオッチャーです。ウオッチャーとは、「見守る者(Watcher)」です。ウオッチャーとは、非常に良い言葉で、ヒストリーチャンネルの「古代の宇宙人」からもってきている言葉です。

宇宙人が地球人を見守っています。宇宙人は何もしません。「地球人がどうなっていくのか?」ということを何千年にもわたって、空の上から、或は海の底から人類を見張っているのです。この見張り人のことを、「ウオッチャー」と言うのです。

それから見ていくと市会議員でも、区会議員でも議席をもった人は、「見守る者(Watcher)」なのです。小間使いする人ではありません。小さんの落語にもあるように「先生、下駄とってください」など、そのようなものではありません。

先生は下駄をとりません。上から見るのです。だから、議員は威張ってなければいけません。そうでしょう。市役所のほうは立派な組織で何百名も職員がいます。それに対して議員が一人で対峙するのです。やはり、議員は貫禄がなければいけません。ヒョロヒョロして頭をペコペコ下げてはいけないのです。

議員は威厳をもたなければいけません。もっと言うと、議員は何もしなくてよいのです。上から見ているのです。「見守る者(Watcher)」です。「この予算がどうなったのか?」「予算通りにお金が使われているのか?」、本当は予算をつくった時に、「これでいいのか?」ということから始まるのです。

議員はその通り行われているのかを上から見て監査する人です。だから、「あの市会議員は何もやらない」という理論が当てはまらないのです。何もやらなくてよいのです。「私は何もやらないで議会がどうなっているのか見ていますよ。私が見たところ市役所は問題ないですね。何処を見てもみんな真面目にやっています。私はジッと見ています」。これが議員の仕事です。
 
議員になってあちこち駆けずり回って、頭をペコペコ下げて判子をもらって歩いたり、そのような仕事ではありません。国会議員の仕事も同じです。国の予算を運営しているのは官僚です。財務省・経済産業省・文部科学省・国土交通省などの官僚が仕事をやっているのです。
 
国会の場合は上に内閣がありますが、役人はそのような仕事をしているのです。その仕事を見守るのが国会議員です。「これは、おかしいのではないか? この通り仕事をやっているのか?」ということだけやればよいのです。
 
議員の仕事は易しいようで難しいとわかります。「何もしていない」と言えば、何もしていません。その役所が立派ならば、何もしなくてよいのです。お役人様がどんどん仕事を進めていってくれるのですから、「問題ないですね。これは満点です」と言えば、役人は喜ぶのです。
 
「議員になると小間使いになってあちこち走り回り、何か仕事をしなければいけない」というようなことを言っている人がいますが、そうではありません。本質はそうなのです。ということは、今の議員の連中は何もしていないということがわかります。
 
一旦、議席をもってしまうと何もしていません。何もしていない国会議員は、国会議事堂の傍に議員宿舎を与えられて、いつでも寝泊りできるのです。それと先生の特別の部屋、議員会館を与えるのです。
 
そこで秘書は3人まで使えます。秘書の給料は、1人30万円です。3人の秘書を使うと国から90万円の秘書代が出るのです。セコイ議員が秘書の給料をピンハネするのです。「20万円でどうだ?」或は、自分の奥さんを秘書にしてしまうのです。自分の娘も秘書にして60万円です。次男も秘書にして90万円です。一家で丸どりしてしまうのです。それはいけないことではありませんから、やってよいのです。秘書に誰がなろうと勝ってです。
 
それで立派な議員宿舎が与えられるのです。赤坂でマンションの1室を借りたら、月30万円以上の家賃がかかります。そこで部屋を与えられて、各議員が一つ部屋をもっているのです。
 
国会が終わると自分の議員宿舎に帰ってくるのです。そこには応接間があり、普段はそこで話をしているのです。「議決があります」というと、国会議事堂に出かけていき、「反対!」「賛成!」と言っていればよいのです。同じ国会議員といっても、内閣に入ってしまうと別です。内閣は予算を組まなければいけませんからちょっと違います。
 
議員はウオッチャーです。立花孝志君の「NHKから国民を守る党」をクビにった佐々木千夏区会議員に、「区民のために仕事をしろ」という人がいますが、おかしいのです。議員は仕事をしなくてよいのです。偉いのです。区会議員は区民から選ばれたのです。
 
区政は役人がやっているのです。役人は試験を受けて横浜市役所や杉並区役所に入った職員です。給料も決まっています。役人は待遇がよいのです。定年退職をすれば、恩給もつくし、お金がもらえるのです。そのような人達がみんなで仕事をしているのです。
 
それを監視するのですから、議員は偉くなければ困るのです。役人に怒鳴られて「おい、議員、何をやっているのだ。下駄を持って来い!」と言われて、「はい、はい、はい!」と下駄をもってくるなど、あり得ません。
 
議員が威張っていないとそうなりません。だから、「先生」と言うのです。議員とは、このような立場です。そのように言うとハッキリわかるでしょう。「なるほどそうか、議員は何もしなくてよいのか」ということがわかればよいのです。 
 政治を「見守る者(Watcher)」です。行政を見守る人のことを言うのです。議員は兼業してもよいのです。2つも3つも仕事をもっていて、市会議員をしてもよいのです。仕事をやりながら、市会議員として役所を監査しているのです。
 
みんな、これがわかっていません。区会議員はあちこち走り回って、小間使いをするのかと考えている人がいますが、そうではありません。とんでもありません。威張れば威張るほどよいのです。
 
これは、言わなければダメなのです。昔、日本の社長が韓国に工場を建てました。社長だから韓国に行って、社員食堂で韓国人の工員と一緒にご飯を食べたのです。これは日本流です。社長といえども工員と同じものを食べて、同じ服を着てやります。これが普通です。
 
日本人の社長は韓国へ行ってそれをやってしまったのです。翌日から「今度来た社長は下衆だぞ。あんな社長の下で働きたくない」と言われてしまったのです。
 
社長とは威厳があって、着てるものも違う、時計も違う、服も違う、乗っている車も違うから社長なのです。社員は整列して社長に「おはようございます」と言うのです。それがヨボヨボのジジイが来て、腰に手ぬぐいを入れて「今度、ワシが社長になったべや」と言ったら、「こいつは何だ」と思われてしまうのです。
 
やはり、ビシッと決めていくから社長なのです。社員は整列して社長を迎えるのです。社長は絶対に社員と一緒にご飯は食べません。これが世界の常識です。日本人だけは違って社員と一緒にやりたがるのです。
 
そう考えると議員は威張らなければいけません。自衛隊でもそうなのです。海上自衛隊でも兵隊が食べる食堂と将校が食べる食堂は違います。将校が命令するのですから、将校は下士官と違うものを食べて、特別の待遇を受けてベッドも部屋も違います。
 
だから兵隊は将校の言うことを聞くのです。士官は偉い人です。だから星を沢山つけているのです。見るからに「偉い人だな」とわかります。兵隊とは違うのです。
 
それと同じことです。議員といえば偉いのです。それが睨みを効かせるのですから、怖くない人、偉くない人が睨んでも怖くありません。議員が威張れば威張るほど、その区政はしっかりしてくるのです。
 
「おい、君。頑張っているかね」「課長、元気でやっているかね」そうなのです。「課長さんでございますか?」などと言うのは、議員ではありません。議員「この仕事はどうなっているの、課長?」課長「先生、お待ちください」議員「どうなっているのか、すぐに調べなさい!」というから、課長「はっはー」と言うのです。
 
議員というのは先生です。兵隊の位でいうと、議員は将校です。そこに下士官である市役所の職員がついているのです。それに対してなめられないような言動、及び態度を示さなければいけません。議員を気安く呼ぶものではありません。「山田さん」などと言ったら、議員「何と言ったんだ君? 

君と僕を同じと考えているのか? 僕は君、区会議員だぞ。そのような言い方はないだろう。言い直しなさい」役人「はい、先生」と言わさなければいけません。仕事はそこから始まるのです。

わかりましたか? 普通はカン違いをして、ペコペコ頭を下げてあっちへ行き、こっちへ行き小間使いをするのが議員だと思ったらそうではありません。議員は威張りなさい!

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