「仮想通貨」

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高騰するビットコインは何に似ている? それは「ネズミ講」だ

「ビットコイン先物」年内に上場

CMEは10月31日、2017年末までにビットコイン先物を上場する計画だと発表した。

CMEは1カ月前に同様の計画を却下していたが、シカゴ・オプション取引所を運営するCBOEグローバル・ホールディングスが、2017年内または2018年初めのビットコイン先物上場を目指すと発表したことを意識したと言われている。CBOEの申請は、米商品先物取引委員会(CFTC)の承認待ちとなっている。

ビットコインは11月に入り7000ドルを初めて突破し、年初来600%あまりの上昇となった。この週末には約15%下落したが、3年前は300ドル程度、6年前の価格は2ドルだった。

先物市場では、原油や穀物などの商品先物に加え、通貨や金融商品の先物が取引されている。先物やオプションは、デリバティブ(金融派生商品)と呼ばれるが、その裏側には現物が必ず付いていて、実質的に原油や穀物、通貨や金融商品の現物を売買していることに等しい。

一方、ビッドコイン先物の裏側は仮想通貨で、現物はどこにも存在しない。

仮想通貨については、以下の記事がよくまとめてくれている。

※参考:仮想通貨って? 実物はなくネットで世界の仲間と取引 –

仮想通貨は「通貨」にあらず

仮想通貨とは、通貨とは呼ぶが通貨ではない。その意味では、疑似通貨と言えなくもないので、ひと昔前に問題となった「円天」の仕組みをウィキペディアで調べてみた。

円天の仕組み:エル・アンド・ジー社のホームページにおいて公開されていた映像によると、擬似通貨『円天』は電子マネーとして使用可能と公開されていた。

10万円以上を預け、あかり会員になると『1年ごとに預けた金額と同額の円天を受け取ることができる』『年利100%の金利が払われる』とされ、受け取った円天は、円天市場で利用することが可能とされていた。

L&Gの波和二会長は、自身のブログにおいて、円天には強制捜査を受けた円天市場と、もうひとつの元金円天市場という2種類の利用法があると解説していた。後者は日本円、ドル、ユーロ、元、ウォンなど現行の通貨を稼ぐ目的で運用される円天と称していた。

だが、波会長は自らが発行した通貨にもかかわらず、インタビュー時以外は全く使用したことがないことを、日本テレビ『真相報道 バンキシャ!』(2007年5月13日放送)にて明らかにしている。

円天の実態は、購入単位が非常に大きかったにもかかわらず、一般的な電子マネーとは比較できないほど対応店舗が少なく、家電量販店等のポイント程度の機能と使用方法しか無かった。偽造通貨にほぼ等しい扱いであった。

ここで出てきたのが電子マネーだ。前述の仮想通貨について説明しているウェブページでは、「Suica(スイカ)」や「PASMO(パスモ)」といった交通系電子マネーとの比較で、以下のように解説している。

交通系電子マネーは、鉄道会社などの発行元に事前にお金を預けておくの。誰か別の人にそのお金はあげられないし、使わなくなったら発行元で換金するわ。仮想通貨には発行元がなく、他人と直接やり取りできるの。価値を認める人どうしなら、世界中の個人と取引ができるのよ。

仮想通貨って? 実物はなくネットで世界の仲間と取引 – NIKKEI STYLE

つまり、電子マネーなどのデビットカードは預けた資金から使い、クレジットカードは借金して使って、後から支払う。一方の仮想通貨は、そうした資金や信用の裏付けがないものの、受け入れる人がいれば使うことができる。となれば、問題は「いつまで」受け入れる人が存在し続けるかということになる。

ビットコインを受け入れる人は「いつまで」存在するか?

なぜ市場や当局は仮想通貨を認知するのか?

では、市場や当局がなぜ仮想通貨を認知するのか? 「ネズミ講」は最終的には破綻するが、破綻するまでは必ず儲ける人たちが出る。資金供給が続く限り、先に買った人が儲かるシステムだからだ。

「お好きにどうぞ」というやり取りでも、現実に儲けた人がいるのに、認知してきちんと課税しないのはもったいないから、だという見方もできる。

私にはそう見えるのだが、政府当局や市場、または本気で取り組む気でいる金融機関は違う見方なのだろう。

ビットコイン版「バブルの物語」いつか死ぬまで踊り続ける覚悟はあるか?

どちらの見方が正しいか? 今後10年もあれば、答えは出ると思う。もっとも、私の見方が正しくても、私には何の利益もない。

むしろ私は、自分の見方が外れた方が、世間は平和で喜ばしいと思っている。

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