「適当に・・・」

画像の説明 5月1日、民進党の岡田代表は宮崎市で記者団の質問に対し、「安倍晋三首相は9条改正に何回も言及している。与党が参院で3分の2の議席を取れば改正するという意思表示だ。……民進党の参院選マニフェスト(政権公約)に平和主義を守るようしっかり書き込み、訴える。大いに論争したい」と、夏の参院選で憲法9条見直しの是非を最大争点に位置付ける考えを示しました。

民進党が9条を争点に挙げるなど、ちょっと意外な感じがしないでもありませんけれども、その中身は、いつもの改正反対・現状維持ですからね。逆にいえば、改正されてしまうかもしれない、と思っているということです

民進党が参院選で議席を失い、与党で三分の二を確保されたら、改正発議を起こすことができますからね。

民進党は夏の参院選に相当な危機感を抱いているように見受けられます。参院選対策であろう、維新の会との合流も思った程の効果はなく、支持率は、下手をすれば合流前以下に落ち込む有様です。

一週間程前、マニュフェストの一部を一般公募すると発表していましたけれども、先月28日の執行役員会でこれを撤回しています。なんでも、岡田代表が強く反対したらしいのですけども、それで出たのが9条改正反対なのだとするならば、寂しい限りですね。

平和が一番なのは当たり前のことです。けれども何もせずひたすら現状維持を志向すれば維持できるのかといえば、そうではありません。日本以外の国が"現状を維持していない"からです。

北朝鮮はミサイルをぶっぱなし、中国は南シナ海を侵略しています。日本の安保の要であるアメリカでさえも、トランプ候補が大統領になればどう転ぶか分からなくなります。

このように世界全体が現状から大きく変わろうとしているのに、日本だけ何もしなければ、現状維持ではなく、現状から後退することは目に見えています。

維持すべきなのは平和であり、そのために、現状を打破しなければならない、ということです。

現行憲法を従来の解釈だけで運用するのはもう限界に来ているのではないかと思います。なぜなら、敵国が日本を直接先制攻撃できるだけの力を持ちつつあるからです。

先日、NHKが世論調査で、憲法を改正する必要があると思うか聞いたところ、「改正する必要があると思う」は27%、「改正する必要はないと思う」が31%、「どちらともいえない」が38%と、三つ巴の結果となりました。

ただ、この中で注目したいのは、その理由です。

「改正する必要があると思う」と答えた人の理由で一番多かったのは、「日本を取りまく安全保障環境の変化に対応するため必要だから」が55%だったのですけれども「改正する必要はないと思う」と答えた人の理由で一番多いのは「戦争の放棄を定めた憲法9条を守りたいから」が70%だったのですね。

「9条を守って国が滅んだ」のでは元も子もありませんから、国を護ることを第一とすべきだと思います。

9条を守りたいという気持ちは尊いかもしれませんけれども、それならば、やはり現在進行形で侵略行為を続けている中国にこそ、9条を採用すべきだと言うべきでしょう。

勿論、そんな事を言ったとしても中国は戯言だと相手にしないことは改めて指摘するまでもありません。

去年でしたか、何処かの左な学生が、「中国や韓国が攻めてくるというのなら、僕が九州の玄関口で、とことん話して、酒を飲んで、遊んで、食い止めます。それが本当の抑止力でしょう?」などとツイートして盛大に炎上したことがありましたけれども、現実として南シナ海で人工島を作り、五星紅旗を立て、軍事拠点化を進める中国を止めることができないでいます。アメリカが航行の自由作戦をしていても、です。

この「とことん話して、酒を飲んで、遊ぶ」ことで、中国の食い止め得る方法があるとするならば、外交的にいえば「中国は脅威だとことん話して、経済分野の一部で協力して、日中両国の友好を促進する」ということになるかと思います。

けれども、これは既に安倍政権が進めていることですし、先日の日中外相会談で話された内容そのものです。

大切なのは、結果としての「平和」です。願望の「平和」ではありません。

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