2018年11月1日よりタイトルをWCA(世界の時事)に変更しました。
「洋上原発?」
4月22日、環球時報は22日、南シナ海で行う活動に電力を供給するため、中国が海上浮動式の原子力発電所を建設する計画だと報じました。
海上浮動式の原発というと何やらとっても凄いもののように聞こえますけれども、要するにこれは、少し大きめの原子力船のことです。
アメリカは原子力空母を持っていますし、日本にもかつては原子力船「むつ」がありました。
近年もロシアが洋上原発の計画を進めています。
この洋上原発「アカデミク・ロモノソフ」は、現在、サンクトペテルブルクの造船所で建造中で、船体は長さ144メートル、幅30メートル、2万1500トン。これに原子力砕氷船で利用されているものを基本にした原子炉2基を搭載し、計70メガワットの出力を出すそうです。
自走式ではなく、曳航によって、69人の乗組員とともに各地に移動する仕組みで、3年毎に核燃料の交換を行い、寿命は40年。12年毎に造船所へと曳き戻されてオーバーホールを行うとしています。
プーチン政権は、これを極東チュコト自治管区のペベクに配備する計画とのことです。
おそらく、中国もこれに類するものを作るものと思われます。
一般に海上原発は地震や津波に強く、全電源喪失しても海水の注水は容易で、船体が海水で常に冷やされている為メルトスルーしにくいと言われています。
本当にそうなのと思わなくもないですけれども、最後は運用する人間の問題になるのではないかと思いますね。
例えば、津波や台風に遭ったとき、原子炉を安全に停止したことを見届けることなく、我先に逃げ出す乗組員ばかりだと不安になりますし、更には転覆した後の安全面はどうかも気になりますね。
また、一部ネットでは、中国はこの洋上原発を盾にして空爆されないようにしているのではないかとも指摘されています。
何となれば、洋上原発の母港を南シナ海の埋め立て人工島にしてしまえばいいだけですからね。
もしも中国が、埋め立て人工島の周りの海の一部を浚渫して、本格的な港を作るようだと、その辺りの警戒しなくてはいけないと思いますね。