「学ぶ」

画像の説明 台湾の高校生70人、宮城・南三陸へ教育旅行 津波の恐ろしさや防災学ぶ 「頑張って復興 感動」

学校の教育旅行で来日していた台湾の高校生約70人は27日、東日本大震災の津波で甚大な被害を受けた宮城県南三陸町を訪れた。生徒らは震災の津波で被災し、昨年11月に再建した「南三陸病院」や津波で職員ら43人が犠牲となった町防災対策庁舎などを見学、津波の恐ろしさや防災、減災などについて学んだ。

同町を訪れたのは台南市(台湾)の進学校「国立台南第一高級中学校」の1~3年の生徒ら約70人。

同日夕方、佐藤仁町長らは病院前で到着した生徒らを出迎えた。佐藤町長は生徒らに対し、「震災は辛いことだが、それがきっかけで交流の輪が広がり、うれしく思います」とあいさつした。

病院の再建には、総額56億円がかかり、そのうち22億円余りは台湾赤十字社からの義援金が充てられた。

県は台湾からの教育旅行の受け入れに力を入れている。県観光課によると、県観光連盟と台南市台日友好交流協会は平成26年11月、教育旅行に関する覚書を交わし、昨年12月には台湾の宜蘭(いらん)県と新北(しんぺい)市からそれぞれ約40人ずつを誘致した。今回、台南市から生徒を受け入れるのは初めてで、70人規模は過去最大になるという。

生徒らは今月24日に来日。仙台市や松島町などを訪れ、県の高校生らと英語の合同授業などに参加し交流した。南三陸町には26日夜に到着。3~6人ずつに分かれ、同日から一泊二日で町内17軒の民家に「民泊」した。生徒らを受け入れた家庭の中には津波で自宅を流され、沿岸部から離れた場所に再建した世帯もあったという。

防災庁舎を初めて見たという台南一中2年、コウ・ギイェーさん(17)は、「もともとしっかりとした建築物だったはずなのに、一瞬でなくなってしまったと思うと悲しい。町の人たちががんばって復興していると聞き、感動している」と話した。

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