「世界のごみ捨て場にはならない」

マレーシア、プラスチックごみを富裕国に返送 「世界のごみ捨て場にはならない」

マレーシア環境相がオーストラリアから送られてきたプラごみのサンプルを示す様子

マレーシア環境相は20日、輸送コンテナ150個分のプラスチックごみ3737トンを、米国や欧州などの富裕国13カ国に送り返すよう指示したと発表した。「マレーシアは世界のごみ捨て場にはならない」と宣言している。

コンテナ150個のうち43個はフランスに、42個は英国に、17個は米国に、11個はカナダに返送する。返送費用はごみを出した国と運輸会社に負担させるとしている。

プラスチックごみをめぐっては、中国が環境保護対策の一環として2018年に輸入禁止に踏み切ったことで、世界に波紋が広がった。

仲介業者が新しい行き先を求める中で、マレーシアなどの国に違法なプラスチックごみが大量に押し寄せるようになり、マレーシア政府は過去にも輸送されたごみを送り返したことがある。

環境保護団体のグリーンピースがまとめた報告書によると、月~7月の間に米国からマレーシアに輸出されたプラスチックごみは、前年の倍以上に増えた。

フィリピンでも同じ問題が持ち上がり、昨年、大量のプラスチックごみをめぐってカナダと対立した。

昨年5月にはマレーシアを含む187カ国の政府が、有害廃棄物の国境を越えた移動を制限するバーゼル条約の対象にプラスチックを追加することで合意した。

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