2018年11月1日よりタイトルをWCA(世界の時事)に変更しました。
「中国に天皇陛下を利用させる危機」
チベットやウイグル、内モンゴルや法輪功の人々、そして最近は香港の若者まで弾圧し、かつてのヒトラーと同じく虐殺を行っている国家指導者がいます
習近平という名の彼は、いずれは歴史上でヒトラーと並び評される悪名を受けるのは間違いないでしょう
そうした人物を日本の政府は、国賓として来年の桜の咲くころには招こうとしています
国賓というのは、宮内庁が中心になって催す行事であり、天皇陛下が歓迎されるというものです
昨日は多くの人の血で汚れた習近平の手で、天皇陛下と握手させてよいのか?と述べましたが、これは歴史的な汚点になるだけではなく、政治的に中国にお墨付きを与える結果となる可能性もあるのです
日本そのものを汚してしまう行為になるのではないかとも思いますが、中国による天皇陛下の政治利用に使われる恐れがあります
かつても何度か行われたことでした
たとえば1992年10月には上皇陛下が天皇陛下であった時に、初めて中国に訪問されました
歴代の天皇陛下が中国に訪問されたのはこれが初となります
先年亡くなられた上智大学の渡部昇一先生は、中国に天皇陛下が行かれたのは「ついに日本が中国に降参した」という意味をもっていたと厳しく述べていました
中国では冊封といって、天子が朝貢してきた周辺の国の王を認めてやるという歴史的な考えがあります
天皇陛下が訪中されたのも、ついに天皇が朝貢しにきたと中国に受け取られるといっていたわけです
そして渡部先生は、「それまでの中国の指導者は、日本に対して畏れ持っていたが、天皇陛下の訪中以降は日本を見下すようになっていった」と言います
1992年は中国が1989年に六四天安門事件を起こし、民主化を求めた多くの若者を殺害する事件が起こって、西側諸国から経済制裁を受けていた時期です
天安門事件によって世界から批判され孤立していた中国に、天皇陛下が訪中されたことで、日本が天安門事件を許容あるいは黙認したと受け取られていきます
それから中国に対する世界的な批判の熱は冷めて、中国は事件を乗り越えて経済発展していく事となります
このように過去には天皇陛下を利用して、中国共産党は自分たちの行為を正当化する道具として使っていたという事実があります
また、習近平が副主席だった2009年時には、当時は民主党政権でしたが、小沢一郎の強権によって、天皇陛下との会見をとりおこないます
本来、外国要人が天皇陛下との会見を希望する場合に、1カ月前までの正式申請を求める慣例があって、これを「一か月ルール」などと呼んでいます
当時の習近平との会見はこうしたルールを破り、強引に行われたものです
そうすることで習近平は箔を付けて、2012年には中国共産党の総書記となります
このように中国は天皇陛下を政治利用してきたといえるでしょう
そして来年には国賓として招待することとなっています
習近平が国賓として招かれ、天皇陛下に歓迎されることで、ウイグルで起こっている虐殺や、香港デモの弾圧などを、日本が容認するというメッセージを送ってしまう事となります
中国共産党の独裁者の正当化に、天皇陛下を政治利用されてよいのかという事です
もちろんそんなことは認められません
昨日も紹介しましたように、青山繁晴先生を中心とする「日本の尊厳と国益を護る会」も習近平を国賓として招くことを反対しています
さらに「ヒゲの隊長」の愛称で知られる佐藤正久参議院議員も反対を表明されているそうです
野党もメディアも「桜を見る会」などというどうでもいい話で批判しているのではなくて、桜の咲くころに来る国賓のことを批判したらどうですか