「リブラを潰して中国版リブラ発行へ。」

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リブラを潰して中国版リブラ発行へ。仮想通貨で世界を牛耳りたい習近平の思惑

中国の全国人民代表大会は10月27日、仮想通貨に関する新法を可決。暗号資産発行の準備を整えた。リブラを潰してデジタル人民元が覇権を握るのだろうか。

潰されたリブラ。中国の仮想通貨は「口座を持たぬ人々」を救うか
中国版「リブラ」発足へ

中国の全国人民代表大会(=国会)は10月27日、仮想通貨に関する新法を可決した。暗号資産の発行に向けた準備となる。

新法の発効は2020年1月1日で、「暗号資産ビジネスの発展を支え、サイバー空間と情報の安全性を確保する」のが狙い。新法は、暗号資産の研究や、暗号資産への科学・技術の応用を国が奨励、支援すると明記している。

中国人民銀行は2014年に、紙幣流通コストの削減と通貨供給量の管理強化を狙って、独自のデジタル通貨発行に向けた調査チームを立ち上げていた。

中国のデジタル通貨はフェイスブックが導入を計画する暗号資産「リブラ」に似た特徴を備え、主要な決済プラットフォームで扱えるようになると述べた。

G20がこぞって「リブラ」に警戒

10月18日に閉幕したG20財務相・中央銀行総裁会議で、議長国・日本は、フェイスブックの「リブラ」に主要国が厳しく対処すべきだとの論調をとりまとめた。

そのことを受けて、米議会の公聴会でフェイスブックのザッカーバーグ社長は「もし、フェイスブックがリブラを始めないなら、中国など他の誰かが始めるだろう」と述べたが、それが現実のものとなる見込みとなった。
G20には中国も参加しているが、結果的にライバル潰しを成功させたことになる。

ザッカーバーグ社長は仮想通貨をベースとした決済ネットワークの構築計画を推し進めると誓ったが、米中政府を含めたG20に単独で立ち向かうことになる。

中国製デジタル通貨は、基軸通貨「米ドル」への挑戦になる

通貨の本質は流動性だ。中国の仮想通貨は「主要な決済プラットフォームで扱えるようになる」見込みで、米ドルの基軸通貨としての地位に挑戦することになる。

現在の通貨に兌換通貨(金などと固定レートで交換可能な通貨)はなく、どの通貨も、対他通貨でも、対金銀でも、他のすべてのモノやサービスに対しても、変動する。

その意味では、基軸通貨というものはないのだが、米ドルが価値基準の中心として、実質的な基軸通貨の地位を築いてきた。

つまり、各国の経済規模から個々の商品まで米ドル表示で価値が比較判断され、そのことを正当化できるだけの流動性が最も高いのだ。

徐々に力を失っている米ドル。仮想通貨が社会的弱者の光になる?

リブラを潰して中国版リブラ発行へ。

中国の仮想通貨は「透明人間」たちを救わない
では、中国の仮想通貨で「透明人間」たちは救われるだろうか? 

私はそうは思わない。

中国は一党独裁国家だ。つまり、階級制度で成り立っている国家だ。このことは、中国の仮想通貨では透明人間が増えることを示唆しこそすれ、減ることは決してないのではないか?

中国の信用システムについては、以下をご覧いただきたい。

中国の社会信用システムの真実 – DG Lab Haus(2019年3月30日配信)
有望すぎて潰されたリブラ

仮に20億人が1,000ドル相当ずつのリブラを買うとすれば、リブラの準備金は2兆ドルとなる。これをフェースブック子会社の「カリブラ」が運用することになるのだろうが、突如として世界最大のファンドとなる。

仮に相応に多くの人が消費の多くをリブラで行うようなことになると、カリブラは世界のどの中央銀行よりも大きな存在となる。可能性としては、世界のどの国よりも予算の大きな仮想国家が誕生する。

リブラは超大企業をバックにし、当初賛同した他の27社もほとんどが申し分のない企業で、なかでもビザやマスターカードなどの決済企業の賛同は、その信用力と実現性とを約束するものだった。

ところが、得体の知れない会社が作った多くの仮想通貨が認知され(課税され)、上場するものもある中で、当局はリブラだけには厳しかった。

フェイスブックだからということもあるかも知れないが、リブラそのものが民衆から支持され、政府が発行する通貨以上の通貨になれる要素を持っていたからだとも言えるのではないか?

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