「中共の差し金か。」

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中共の差し金か。香港デモ参加者を襲撃する白Tシャツ集団の正体

香港で大きなうねりを見せた「逃亡犯条例」改正案撤回を求めるデモですが、その参加者たちが100人以上の集団に襲撃された映像が、世界に衝撃を与えています。

● 台湾、香港から避難のデモ参加者に援助を表明

香港の混乱は全く終息していません。それどころか、ついに中国人による香港人襲撃がはじまったかもしれないというニュースが流れてきました。まずは、デモの参加者が保護を求めて台湾にやってきたというニュースです。以下、報道を一部引用します。

台湾紙の蘋果日報(Apple Daily)が複数の情報筋の話として報じたところによると、1日の香港議会占拠に関わったことで訴追を恐れるデモ参加者30人以上が、保護を求めて台湾入りしたという。

台湾の対中政策を担当する大陸委員会は19日、「人権保護と人道的懸念への配慮という原則の下」対応していく方針を発表。「政治的理由で身の安全と自由が危急にある香港市民に対しては、(われわれが)必要な援助を提供できる」と述べた。

蔡英文(Tsai Ing-wen)総統もこれを支持。中央通信社(Central News Agency)は、同総統が「香港の友人らは、人道的見地から適切な対応を受ける」と述べたと伝えている。

台湾側としては当然の対応です。香港では、デモ隊の一部が中国政府の出先機関『香港連絡弁公室』に卵やペンキを投げつけたり、壁に落書きをしたりしたことで、中国政府の堪忍袋の緒が切れそうです。

● 香港デモ、中国政府の出先機関に卵やペンキ

この行為に対して、香港連絡弁公室トップの王志民主任は反政府デモの参加者を激しく非難し、前夜の襲撃は「すべての中国人」を侮辱したと発言。中国政府も、「絶対に容認できない」として、深夜になって警官隊が催涙弾などでデモ隊を排除し、負傷者が出ました。

こうした動きがある中、7月21日、デモに参加した市民が駅や電車内で突然暴漢たちに襲撃されました。暴漢たちは一様に手に棒などの武器を持ち、白いTシャツとマスクを着用しています。報道によれば、彼らは100人以上の集団で、デモ帰りの市民や報道関係者、そして偶然そこに居合わせた民主派の議員も襲われ、負傷したということです。この報道で注目したいのは、この後です。以下に引用します。

襲撃が始まってから警察の到着まで時間がかかったことや、親中派議員が現場付近で白シャツ姿の人物にねぎらいの声を掛けている映像がネット上に流れたことから、当局の関与を疑う見方が出ている。
● デモ参加者襲撃、45人けが=謎の「白シャツ」集団-香港
ついに、中国政府の息のかかった暴漢が登場したのでしょうか。彼らが一様に白シャツを着ているのは、黒シャツを着て抗議しているデモ隊への敵意を示すためではないかとも、記事には書いてあります。

香港は、アヘン戦争以後イギリスに割譲されて、1997年に中国に返還されるまでの間に人口が1,000倍以上に膨れ上がりました。これは、中国からの経済難民が香港を駆け込み寺として利用したからです。

中国人にとっては、「自由」と「生命財産」を守ってくれるだけでユートピアの「王道楽土」だったのです。中国人が「香港はイギリスの『真珠』」と言ったのは、香港が金融センターだからではなく、「自由」と「法治」があったからでした。

暴漢を使うという中国の常套手段

中国政府が「暴漢」という裏の手を使って市民を襲うのは常套手段です。台湾の民進党政権はそのことをよく知っているからこそ、香港人の保護を公言したのでしょう。

現地のデモ隊側の人物が投稿したツイッターの映像をみるとよくわかりますが、本当に大勢の市民が負傷しています。それも、体中にひどい負傷を追い、血まみれになっている市民が大勢います。何も抵抗していない市民を、暴漢が執拗に襲い、重体者まで出ている状況です。香港はついに中国同様に、無秩序で暴力が満ち満ちている地域に変貌してしまいました。

これまでも香港市民は多くのことを我慢し、諦めてきました。雨傘革命が失敗に終わったときも、銅鑼湾書店の関係者が次々と失踪し香港の出版界に中国の圧力が迫ってきたときも、ただ耐えてきました。
しかし、今回の「逃亡犯条例」が可決されてしまったら自由も民主もなくなるとの危機感が、大勢の香港人を動かしました。その結果、大勢の市民が傷つくことになったのです。

中国政府と香港政府は、市民を傷つけ香港を混乱させても、何の打開策も打ち出しません。それどころか、暴漢を派遣し、さらに香港市民を傷つけているのかもしれません。天安門の二の舞は最悪のシナリオです。これ以上の負傷者、そして死者が出る前に、香港政府は中国政府を説得するべきです。傷つくのは市民です。政府高官は、少なくとも市民の安全は確保するべきです。

台湾も民主と自由を手に入れるために長い間闘ってきました。私も闘ってきた一人です。だからこそ分かります。日本もそうですが、今享受している自由や民主主義がどれほど尊いものなのか。香港人はそれを知っていて、これまで享受してきたものと同等のでなくても、最低限の自由と民主を守ろうとしているだけなのです。

私は断固彼らを支持します。そして、香港政府はこれ以上市民が傷ついていくのを傍観するのはやめて、何らかの対処法を取るべきです。
また、日本では7月21日に参院選挙がありましたが、投票率は5割に満たなかったようです。日本人はもっと選挙の尊さを知り、もっと積極的に国政に参加し、選挙に行くべきです。

現在の政権与党が悪いと言っているのではなく、選挙に行くことの大事さを語っているのです。台湾は1990年代まで民主化されていませんでした。そのことにより、国民は自由を剥奪されて、人権を蹂躙されるのです。日本人はもっとそのことを自覚し、選挙に行くべきです。

永続的に一部の政治家が国政を壟断し続けていくことは、権力の肥大化を招くことになります。そして、いつしか権力は腐敗し、一部の政治家に国家が牛耳られ、中国のような独裁国家になる可能性があるのです。
台湾の選挙がいつも熱を帯びるのは、そのことがわかっているからなのです。

MAG2

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