「隙のない日本と言い訳の韓国」

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隙のない日本と言い訳の韓国

1.半導体原材料規制強化は安全保障イシュー

7月3日、韓国に対する半導体の原材料などの輸出を規制する措置に韓国政府が「両国関係に否定的な影響を及ぼしかねない」として撤回を求めいる事について、世耕経産相が「特に兵器などに転用される可能性がある技術を輸出する際には、しっかりとした管理を常に行うことが求められている。そういう意味で、不断の見直しの努力を行うのは国際社会の一員として当然で撤回は全く考えていない」と記者団に答えました。

今回の措置は対抗措置ではなく、あくまでも安全保障問題だという立場を強調しています。

一部には韓国はWTOに提訴するという報道もありましたけれども、これについても世耕経産相は7月2日の記者会見で、次のように述べています。
今回の措置についてですが、そもそも国際合意に基づいて安全保障のために軍用品への転用が可能な機微技術などの輸出については、実効性のある管理が求められているところであります。そのために必要な見直しを不断に行うということは、これは国際社会の一員として当然の責務だというふうに思っています。

WTOを中心とする自由貿易体制の下においても、各国はその義務を着実に履行することが求められ、各国とも現に実施をしているところであります。GATTの21条でも、そういったことは明確に規定をされているわけであります。

今回の見直しは、こうした不断の見直しの一環でありまして、一部報道にあるような自由貿易体制に逆行するというようなことは全くありません。WTO違反との指摘も全く当たらないと考えています。

2.GATT第21条

GATT(関税及び貿易に関する一般協定)とはWTOの前提となる協定ですけれども、WTOは、加盟各国が資源確保や環境保護等の政策目的を名目に保護主義的措置の濫用を防ぐため、貿易自由化の原則と国内の規制権限を調整する「正当化事由」条項を定めています。

それが一般的例外を定めたGATT第20条と、安全保障のための例外を定めた第21条です。

GATT第21条を次に引用します。

第二十一条 安全保障のための例外

この協定のいかなる規定も、次のいずれかのことを定めるものと解してはならない。
(a) 締約国に対し、発表すれば自国の安全保障上の重大な利益に反するとその締約国が認める情報の提供を要求すること。
(b) 締約国が自国の安全保障上の重大な利益の保護のために必要であると認める次のいずれかの措置を執ることを妨げること。
(i) 核分裂性物質又はその生産原料である物質に関する措置
(ii) 武器、弾薬及び軍需品の取引並びに軍事施設に供給するため直接又は間接に行なわれるその他の貨物及び原料の取引に関する措置
(iii) 戦時その他の国際関係の緊急時に執る措置
(c) 締約国が国際の平和及び安全の維持のため国際連合憲章に基く義務に従う措置を執ることを妨げること。
GATT第21条は、安全保障という国家にとって死活的な関心を有する領域を規律する関係上、第20条と異なり、2つの大きな特徴があります。

一つは、加盟国自身が「自国の安全保障上の重大な利益」の有無を判断できるとされていること。もう一つはGATT 第20条の柱書のような濫用防止規定がなく、各加盟国に広範な裁量を与えていることです。

このようにWTOでも安全保障に関わる分野に限ればその国にかなりの自由裁量を与えている訳です。

GATT21条の規定に基づいて、韓国に軍用品への転用の懸念があるとして、ホワイト国待遇から除外するという理屈は、十分に説得力のあるものだと言えると思いますね。

3.責任のなすりつけ合いと言い訳の韓国政府

今回の輸出規制強化措置に韓国政府は狼狽えています。

6月30日、日本のメディアから今回の措置に関するニュースが伝わると、産業通商資源部は鄭升一次官の主宰でサムスン電子、SKハイニックス、サムスンディスプレー、LGディスプレーの4社の役員を交えた会議を開いています。

今回の措置は彼らにとって青天の霹靂だったうようで、産業部の高官が出席者に対し「企業側はいつこの事態を知ったのか」と尋ね、企業関係者たちが「われわれも報道で知った」と答えたところ、高官は「サムスンやSK、LGは日本に支社もあり、情報も多いはずなのに、事前に動向を把握できなかったのか」と詰問したのだそうです。

ある出席者は「『企業が先に把握して政府に報告すべきなのに、その役割を十分に果たしていない』と言われているように思えた」と話していますけれども、日本は報復の可能性について前々から警告していました。それを放置していたとしたら、韓国政府の政府としての存在意義を問われます。

あるいは、自分達が何もしていなかった責任を企業に擦り付けているだけなのかもしれませんけれども、責任を取らずに逃げ回っていても、事態が良くなることはありません。

3日、韓国大統領府の金尚祖・政策室長が「われわれが手をこまねいていたわけではない……有機発行ダイオード(OLED)は約70、半導体メモリは約500の工程がある。これらを全て経てようやく完成品となる。工程を一つずつ確認しながら、輸入先が日本に限られる素材や部品を選び出した。その結果、長いリストが出来上がった……その中で1、2、3番目に該当する品目が、今回日本が規制を決めた品目だった」と述べ、「十分に予想していたものであるため、きちんと対応していきたい」とコメントしたようですけれども、十分予想していたものであるなら、なぜ2日も3日も経っていうのでしょう。なにか後出しジャンケンを見せられているようで白けますね。

4.意味のない対策

韓国政府は対抗策として、WTO提訴だとか、戦略物資の対日輸出制限、日本製品輸入規制、日本観光ボイコット、日本製品の不買、アメリカや中国、EUなど國際社会と協調して日本に圧力を掛けるなどの案を出しているようですけれども、どれもこれも日本に報復あるいは圧力を掛けることで、今回の規制強化措置を止めさせようとするもので、自力更生を促すものではありません。

どこまでも人任せです。それ以前にこれらの「人任せ」な案がどこまで効果があるのかも疑問視されています。

唯一、半導体の原材料や部品、設備の開発に、年間1兆ウォン(約920億円規模)の集中投資を行う案が、自前でなんとかしようという案です。けれども、在庫が数ヶ月程度しかなく、そこから先をどうこうしようという時に、投資と開発なんて間に合うはずがありません。

韓国がこの窮地から脱するためには、日本に土下座して許しを乞うしかないのですけれども、今の文在寅政権では無理でしょうね。

こんな事態に陥っても、文大統領は予定通り7月1日に休暇を取ったのだそうです。翌2日の閣議でも文大統領は日本の輸出規制と日韓関係については一切言及せず、冒頭発言の全てを6月30日の「板門店米朝首脳会談」に割いて自画自賛したそうです。

こんな指導者は漫画の中にはよく出てきますけれども、現実に目の当たりにすると笑いすら起きません。

今回の日本の措置とて、安全保障問題に基づいて、韓国の扱いを2003年以前に戻しただけで、報復ですらありません。今後具体的な報復なり何なりを出してくると思いますけれども、韓国が自分の非を認め、謝罪するまで、手を緩めることなく、きっちり進めていただきたいですね。

日比野庵

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