「火の手が市街地へ」

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韓国北東部で大規模山火事、火の手が市街地へ

4日午後、江原道高城郡土城面で大規模な山火事が発生して住民1人が死亡、約600人が避難した。火事は最大秒速26メートルの強風に乗って束草市内の校洞東部マンションにまで迫り、住民が避難した。市内から2.5キロメートル離れた束草高校の寮の一部も焼けた。

だが幸いなことに生徒たちは事前に避難していたとのことだ。

一晩中吹いた強風にあおられて広がった火事で一部の民家や商業地域にも被害が出ている。消防当局は警報令の最高段階である「対応3段階」を発令、全国に対して消防車の出動を指示した。

同日午後7時17分ごろ、消防当局に「土城面元岩里にある道路脇の変圧器が爆発、火災が発生した」という通報があった。消防当局は通報直後、ポンプ車などの装備23台と人員約80人を投入、初期消火に乗り出した。

しかし、秒速7メートルという強風で火の勢いを止められなかった。火は強風に乗って近くの元岩里・星川里の民家やイルソン・コンドミニアムの前まで広がり、住民や宿泊客らが緊急避難する騒ぎとなった。

火災発生時、高城郡と束草市には秒速7.3メートルの強風が吹くなど、強風警報が下されていた。火は時速4キロメートルで急速に広がった。

午後8時14分ごろ、風花村の集合住宅住民、長川村の住民、永郎洞の住民、ハンファ・コンドミニアム宿泊客、老人福祉施設入所者らに対し、近くの束草市青少年研修センターや永郎小学校に避難するように緊急災害安全情報が携帯電話アプリのメッセージで送られた。

火は広がり続け、被害が徐々に増えていった。火災発生地点から直線距離で約8キロメートル離れた束草高校の寮に続き、永郎湖花郎徒体験場も火災の被害に遭った。束草高校の寮にいた生徒たちは全員、速やかに避難していたため、人命にかかわる被害は発生しなかった。束草高校は今回の被害で5日を臨時休校にしたとのことだ。

火の粉が飛んで民家や車に被害が出たケースもかなりあることが分かった。午後8時31分ごろ、高城郡仁興2里から「火がついている」という通報があったのをはじめ、午後8時31分に「高城郡元岩里人で2人孤立」、午後8時35分に「束草市永郎小学校避難」、午後8時36分に「ヨンチョリ海岸部隊弾薬庫前に火が接近」、午後8時47分に「ヨンウォン路で火のために閉じ込められている」、午後8時50分に「束草市章沙洞で12世帯が救助要請」などの通報が相次いだ。

火の勢いはなかなか弱まらず、住民たちはまんじりともせずに夜を明かした。ある住民(53)は「風があまりにも強くて、いつ火が移ってきてもおかしくないため、家族で簡単に荷物をまとめて外に出てきたところだ。

早く火が鎮まればいいのだが、とても怖い」と語った。別の住民(34)は「火の勢いがとても強くて、街全体が昼間のように明るく見える。人命にかかわる被害は絶対にあってはならない。民家などの被害もこれ以上発生しないでほしい」と話した。

束草市は永郎小学校・中央小学校・校洞小学校・青少年研修センターの4カ所に住民の避難を誘導した。火が広がっている永郎湖周辺では住民が避難しようと車に乗ったものの、避難車両で渋滞となった。この山火事で京畿道平沢市の玄化中学校の修学旅行バス8台のうち2台が燃えたという。

消防当局は、強風が一晩中続けば山火事の被害がいっそう拡散すると予想した。江原道消防本部関係者は「現在、火は永郎湖を過ぎて東海(日本名:日本海)に向かっているが、風の方向がいつ変わる分からない上、火の粉が別の場所に移る可能性もある状況だ。被害防止に万全を期したい」と述べた。

これに先立つ同日午後2時50分ごろ、江原道麟蹄郡南面藍田里でも山火事が発生した。消防当局は消防ヘリ10機と人員約400人を投入して鎮火に取りかかったが、まだ火の勢いは衰えていない。

ここでもやはり強風により飛んできた火の粉で倉庫などが焼けたのをはじめ、民家で被害が相次いでいる。麟蹄郡では民家に被害が出たのを受けて藍田里とその近隣住民に避難情報の携帯アプリ・メッセージを送信した。

李洛淵(イ・ナギョン)首相は同日発生した江原道麟蹄郡と高城郡の山火事について、「消防庁長と山林庁長は地方自治体・軍の部隊・警察など関係機関と協力して鎮火に当たる人員や装備を最大限動員して速やかに鎮火するよう最善を尽くすように」と緊急指示した。

朝鮮日報

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