過去に例のない「退位の礼」

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過去に例のない「退位の礼」を作ってしもた宮内庁。恥を知れ、不敬者。有識ならぬ無識者ども。

今年はいよいよ御世替わりですね。世界の中でも今や、日本でしか使われてへん独自の「元号」も新しくなります。ワクワクしますね。日本に来た外人はそれを知ると「え?じゃあ私の生まれた年は日本の元号では何の何年になるの?」と聞いてくるそうです。

そらそうでしょう。1400年近くも続いてる伝統を、いまだに持ち続けているわけですからね、日本人は。

さてその御世替わりの儀式についてです。

宮内庁は、4月30日に「退位の礼」を行うそうです。「誤解だらけの天皇・皇室」というブログを書いてはる斎藤吉久さんは、この退位の礼を厳しく糾弾してはります(「退位の礼」はどうしても必要なのか?)。

千数百年にわたる皇位継承の歴史において「退位の礼」などと言うものは、ただの一度も行われたことがありません。そうです。「有識者会議」の論議を経て、宮内庁が新しく作ったということです。

<政府は、憲法の趣旨に沿い、かつ皇室の伝統を尊重することを基本方針としながら、「御退位の事実を広く国民に明らかにする」などの趣旨で、退位の式典を創作した。政府の決定に先立って行われた有識者ヒアリングには歴史の専門家も加わっていたが、皇室の伝統の喪失を指摘する歴史家はいなかったらしい。>

そもそも今回の「譲位」は今上陛下の思し召しによるものですが、それ自体は現行憲法に規定がないことやったんですね。せやから宮内庁をはじめ、政府はびっくり仰天して、何とか憲法と皇室典範に「違背」せんように、必死になっていろんな取り繕いをしてきたことがようわかります。そもそも天皇陛下は一言も「退位」などと言う言葉は使うてはらへんのですね。

<政府は、「天皇は国政に関する権能を有しない」と定める憲法との整合性に腐心し、お言葉をスタートラインとする皇室典範特例法の立法ではなくて、国民の代表たる国会がみずから天皇の「退位」を実現するという論理の逆転を図った。>

つまり、天皇は自分で勝手に譲位や退位を決めたらあかん、決めるのは国会、政府なんや、というわけですね。実はこのことは、皇紀2679年の歴史に鑑みればまったく不敬千万な話ですね。まあ私も含めて今の人たちは、「承詔必勤(しょうしょうひっきん)」=「詔(みことのり)を承(う)けては必ず謹め」という言葉はわからへんのでしょうけど、知ってしまうとホンマに恐れ多い話ですね。

昨年夏のNHKでの天皇陛下の「お言葉」表明のビデオでは、これから先、自分が年老いて行く中でどうやって象徴天皇としての勤めを果たすことができるのか、また突然自分がいなくなってしまったらどうやってスムーズにその後の勤めを引き継いでいくのか、考えてほしい、という旨のお話をされたわけですね。実は今の憲法にも、また法律のレベルに下げられてしまっている皇室典範にも、その規定は書かれていないわけです。

つまり、私たち日本人は今、憲法にも法律にも書かれていない事を目の前にして、どうするかを問われているわけですね。そして政府、宮内庁は新たに「退位の礼」などというものを新たに作ろうとしているわけです。千年以上も続いてきたことには必ず深いわけがあるわけで、その例にないことをしてしまうと、これは必ず後になって非難されることになるでしょう。

そういう矛盾が最も表に出てきているのが、「剣璽等承継の儀」です。天皇はいわゆる三種の神器、剣璽を引き継いで初めて皇位を継承することができるわけですね。ところが、新設の「退位の礼」では、

<皇位の御印である剣璽は、剣璽等承継の儀で、今上から新帝に継承されるのではなく、前日の退位の礼で今上が「手放す」こととなり、翌日の剣璽等承継の儀で新帝が「承継」することとなるのである。もはや剣璽は皇室に伝わる御物ではないかのようである。>

どこまでも、皇位継承は天皇が勝手にしたらあかん、政府、国会が決めて渡すんや、と言いたいようですね。これは歴史に残るアホな事例になることでしょう。今回の皇位継承については私ら日本国民は、今上陛下から現皇太子殿下に移ることはみんな了解してるから、実質的には何の問題もあらへんかも知れませんが、今回の「退位の礼」については、そこに邪悪な意図を挟み込む余地を作ってしもたというわけですね。あーアホらし。

歴史をひもとけばその昔、蘇我氏やら道鏡やら平将門など、皇位簒奪を図った人たちは数多くいましたが、いずれも果たせずに終わりましたね。今回は決して皇位簒奪の話ではないですが、仕組みを変えることで、いずれ皇位継承を意のままにしようと企む不敬な輩が政府、宮内庁の中に忍び込んでるんやろうと考えておいて間違いはないでしょう。

今の時代を生きる私らは、しっかりこの皇位継承について責任を持たんとあきませんね。

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