「中華民族」の偉大な復興?

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「中華民族」の偉大な復興?そんな民族あったんか?漢民族やったらわかるけど。

産経新聞の「正論」に、最近正論メンバーになりはった楊海英さんの記事(「「中国」の形成に正統性はあるか」)が出ていました。私はこのブログではいつも、中華人民共和国のことをカッコ付きで「中国」と書いています。まあそれは意思表示みたいなもんですが、これについては何度か書いたので省略しますね。<「支・那(シナ)」を中国と呼んではいけない!?>他。

今日の楊さんの記事は、ある意味もっとキツいかも知れませんね。中華人民共和国に正当性はあるんか?みたいな話ですから。
 
<「中華人民共和国」と称する中国は今秋10月1日に建国70周年を迎えるため、大規模な閲兵式を目指して祝賀ムードを盛り上げている。習近平国家主席も「中華民族の偉大な復興」を目標に国内諸民族に対する支配を強化し、香港の「成功モデル」を持ち出して「台湾統一」を呼びかけている。>

と書き出してはります。え?「中華民族」って?という話ですね。
 
<日本人アジア主義者の支援を受けた孫文らが満洲人とその同盟者のモンゴル人を追放して、漢民族の民族国家=中華民国を樹立したときから中国は誕生した。それでも第二次大戦の最中まで日本は中華民国を「支那」と呼んでいた。>
 
<毛沢東は孫文の後継者たる国民党を台湾に放逐し、中華民国を打倒して中華人民共和国を創設した。中華が国名に冠されている事実は、「漢民族の漢民族による漢民族のための国家」である事実が端的に示されている。>

ん?ようわからんなあ。そしたら、
 
<習氏が唱える「中華民族」という概念はもっと新しく、1988年秋に文化人類学者の費孝通氏が香港で演説したときに持ち出した用語だ。>ところが、
 
<しかし、翌年6月4日に天安門広場で銃声が鳴り響き、民主化を求める市民と学生を容赦なく弾圧したので、費氏の政治的言説も空論に終わった。>
 
つまり、この費さんという人は、
 
<漢民族もモンゴルも、チベットもウイグルも「一致団結して西洋列強や日本帝国主義の侵略に抵抗した」プロセスの中で、「中華民族は形成された」という>風に解釈したいんやそうです。

まあでもこれは明らかに事実に反しますよね。モンゴル人は、日本が建てた満州国や、モンゴル自治邦などで、当時は自由に活躍してたわけですから。チベットにしても、清朝末期には「東トルキスタン共和国」の成立を宣言していた、と。
 
<チベット人もウイグル人も漢民族から離れて独自の国家建立を崇高な目標に掲げていたので、「中華民族の結成に貢献」した史実はどこにもない。>

そして台湾。<「中華民国」と称していても漢民族だけに正統性が帰されたわけではない。>
 
さらに香港。<香港人は今や香港民族と名乗り出て、都市国家の建立を目指している。>

習近平君、あなたの言う「中華民族」は、せいぜい「漢民族」のことですよ。自分勝手に解釈して広げんとってくださいね。それでもまだ、みんなで仲良う暮らすんやったらええけど、「民族浄化」して「臓器移植」はやりまくりやて、そらあかんやろ。

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