「トランプの圧力に屈した習近平と金正恩」

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中国が急激に弱体化へ。トランプの圧力に屈した習近平と金正恩がぶち当たる変革の潮流

北朝鮮・中国・韓国が、次々にアメリカの強大な圧力に屈しています。既定路線の「非核化」へ動き出した金正恩氏と、急激に力を失っている習近平氏の動きを解説します。

勝敗は決したのか?米国はやがて、アジアへの関与を緩めていく…

韓国を巻き込んで動き出した金正恩
北朝鮮が動き出しました。

北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長は1日、「新年の辞」の演説を行い、トランプ大統領と「いつでも再び向き合う用意ができている」と表明し、再会談に意欲を示しました。

「完全な非核化」実現に向けた意志を重ねて強調しながらも、米国が制裁・圧力を続ければ、「新たな道」を模索せざるを得なくなると警告しました。

非核化の進展に応じた見返りを求める従来の主張を繰り返した格好で、近く開催が見込まれる2回目の米朝首脳会談を前に、非核化に対する「相応の措置」を取るよう、トランプ政権をけん制しました。

金委員長は、「われわれは既に、これ以上核兵器を製造したり、試験したりせず、使用も移転もしないと内外に宣言し、さまざまな実践的措置を講じてきた」と主張しました。

また、朝鮮戦争の休戦体制を平和体制に転換するため、多国間交渉を積極的に推進する考えを表明し、中国もプロセスに関与させたい意向を示唆しました。

そのうえで、「朝鮮半島の緊張の根源となっている米国などの外部勢力との合同軍事演習をこれ以上、許容してはならない」と韓国に要求し、戦略兵器などの搬入も中止するよう求めました。

これを受けて、韓国大統領府の金宜謙報道官は、「南北や米朝関係を進展させる考えが盛り込まれていた」とし、「朝鮮半島問題が順調に解決するよう、肯定的に作用することを期待する」と評価するコメントを発表しました。

韓国統一省報道官も新年の辞を歓迎する論評を発表し、「今後も南北間の和解と協力を進展させ、国際社会とも緊密に協力し、朝鮮半島の完全な非核化と強固な平和体制構築のため最善を尽くす」と強調しました。

まぁ、ここまでであれば、これまでのお決まりのコメントです。しかし、北朝鮮が以前は米国批判のみの発言しかしていなかったことから見れば、方針は完全に転換しているのがわかります。

米国の圧力はそれだけ強かったわけです。

シナリオ通り?「非核化」へ向けたお芝居

結論から言えば、このメルマガでも何度も解説しているように、昨年6月の米朝首脳会談の前に、非核化は既定路線として決まっていました。

ですので、いま行われている様々な発言や行動は、いわゆるシナリオの下で動いている芝居に近いといっても良いでしょう。

一応、手順を踏まないといけませんし、短期間で解決してしまえば、いわゆる「ネタ」として使うことができなくなりますので、ゆっくりとやるわけです。

一方、トランプ大統領は2日、金委員長から書簡を受け取ったとし、「さほど遠くない将来に首脳会談を開催することを想定している」としました。

また、金委員長からの書簡について「素晴らしい」と評価したものの、詳細は明かしませんでした。

まぁ、あまり中身はないでしょう。まだまだポーズの段階です。

韓国は米朝首脳会談の道筋をつけたこともあり、南北の関係改善が進むことで、平和的共存に向けて両国が独自の道を切り開こうとするでしょう。

しかし、一方でトランプ大統領は独自の方針で北朝鮮の非核化に挑んでいます。その裏には、アジアからの撤退の可能性も視野に入れている可能性があります。

米韓にできた大きな溝。北朝鮮との非核化交渉、その裏側は

米韓にできた大きな溝

韓国の文大統領は、できれば南北で話しを進めたかったのでしょう。しかし、それは物理的にはできなかった。

仕方なく、米国に依頼し、韓国の非核化と北朝鮮の民主化を進める方を選んだということです。

一方、米国の方は、いずれ韓国からの米軍撤退も視野に入れながら、北朝鮮との交渉を進めることになるでしょう。

在韓米軍の駐留経費の負担に関する協定の期限切れもあります。ここの部分は早めに結論を出したいところでしょう。

しかし、韓国の出方がよくわかりません。文大統領の最近の言動も不可思議なところが見えます。

対北朝鮮政策で米韓に溝があるようです。

こうなると、トランプ大統領が相当の強権的なイニシアチブで交渉を推し進めないと、話が進まない可能性もありそうです。

とはいえ、北朝鮮の非核化は決まっている話ですので、あとは時間をかけるのか、そうでないのかの違いです。

米国はアジアへの関与を緩めていく

また、米韓がお互いの信頼関係を構築できるかにも注目しておく必要があるでしょう。米軍撤退以降も、韓国に朝鮮半島を任せておいてよいのか、ということです。

もっとも、基本路線としては、米国はアジアへの関与を徐々に緩めていく可能性が高いと考えています。

19年には、金委員長がソウルを訪問することになるでしょう。米朝首脳会談の前のおぜん立てとして、このようなイベントが仕掛けられる可能性があります。

トランプ氏大統領は、「北朝鮮の核兵器はもはや脅威ではない」と宣言していますが、北朝鮮による核分裂物質の生産は続いているようです。

昨年11月には新たな「超近代的な戦術兵器」の実験を行っているとの報告が上がってきています。

金委員長は新年の演説で米韓合同軍事演習の終了を求めていますが、これについてはトランプ大統領も南北首脳会談の円滑化のために一部同意しています。

また、金委員長は米国政府に対して、「外部からの戦略的資産」の配備についても「中止」するよう求めています。

金委員長が2つの要求を公言したのは初めてですが、米韓同盟の観点からすれば交渉の余地はないといえます。

しかし、すでに決まった話の中で、北朝鮮は依然としてこのような要求を行い、交渉の余地を残そうとしています。

そのため、金委員長には核開発計画を放棄する意図など全くなく、米韓軍事同盟を弱体化させる意図があるとの見方もあるくらいです。

悪あがきのように見えますが、米国の一撃で終わりであることは、金委員長は重々承知です。交渉の余地がないこともわかっています。

つまり、すべては演出です。

米国はいずれ在韓米軍の撤退を視野に入れているわけですから、16年に北朝鮮や中国、韓国の反対を押し切って韓国内に配備したTHAAD部隊の撤収もありうるわけです。

これを提案することで、非核化に向けた表面上の交渉がうまくいくように見せかけることができます。

米国にとっても、既定路線の部分がありますので、痛くもかゆくもないでしょう。

中朝会談の成果は?金正恩氏が初めて公言「“完全な非核化”が北朝鮮の国家方針」

金正恩氏が初めて公言「“完全な非核化”が北朝鮮の国家方針である」
最終的には、北朝鮮内の核兵器・実験場の機能の完全停止と検証が実施され、その見返りとしての制裁解除および平和体制の構築が、国連と米国主導で推し進められることになります。

金委員長が元旦の演説で「完全な非核化」が北朝鮮の国家方針であると初めて公言しました。

もう後戻りはできないわけです。そもそも、昨年のシンガポールでの米朝首脳会談に臨んだ時点で、完全に取り込まれているわけですから、もう逃げられないのです。

それだけ、世界とりわけ米国の脅威に屈したわけです。

中国に助けを求める北朝鮮

さて、年が明けて、金委員長は中国の習近平国家主席のもとに駆け込んでいます。

中国では、国の招請がない場合には、国賓でも中国を訪問することができません。表面上は、中国が金委員長を招待した形になっていますが、実際には金委員長が懇願したことは確実です。

しかし、いまだに中国を利用しようとしているように見せかける演出は、古すぎますね。

さて、今回の両者の会談では、「重要な合意」がなされたと発表されました。両国は朝鮮半島問題で政治的な解決プロセスを進めることや、地域と世界の平和・安定・繁栄・発展に積極的に貢献することで合意しました。

習主席は、朝鮮半島の平和と非核化に向けた北朝鮮の取り組みを評価し、金委員長は非核化に関する姿勢を維持し、朝鮮半島問題の対話通じた解決図ると約束したもようです。

また、金委員長は2回目の米朝首脳会議で、国際社会が歓迎する結果が得られるよう努めると約束しました。

習主席は、中国は米朝首脳会談の開催と対話を通じた問題解決を支持すると表明しました。そのうえで、米朝双方が歩み寄れることを期待するとしました。

本音でいえば、中国も今大変な状況ですから、金委員長にかかわっている暇などないわけです。

それでも、米国とのさまざまな交渉を上手く進めるために、金委員長が使えるのであれば、会っておこうということなのでしょう。

中国が急激に弱体化している

それにしても、中国の急速な弱体化には驚きさえあります。

中国の習近平国家主席は、新年を迎えるに当たってテレビ演説し、自らの努力により困難の克服を目指す「自力更生」というキーワードを2回使い、米国との貿易摩擦に徹底抗戦していく構えを重ねて示しました。

米国との対立長期化に備え、国民に団結を呼び掛けた格好です。しかし、これは全く意味がないといえます。

習主席は、19年に建国70年を迎える「新中国」の歩みを振り返り、「自力更生」によって経済発展を達成したとしました。

さらに、「中国を取り巻く環境が厳しくなっても、自力更生を堅持し、前人未到の偉大な事業を進める」と強調しました。

また、「国際情勢がいかに変わろうとも、中国が国家主権を守る決意は変わらない」とし、南シナ海など領土をめぐる問題で譲歩しない姿勢を改めて訴えました。

しかし、あまりこれらの点を強調しすぎると、再び米国から叩かれます。日本も決して良い顔をしないでしょう。

習近平主席の国際的立場は著しく低下、中国は歴史的な変革へ向かう…

中国は歴史的な変革へ向かう

いまは習主席の国際市場での立場が著しく低下しています。あまり自己主張をし過ぎると、よくないわけです。

国民からの不満の声が上がっていることは、すでに報道などでも普通に流れています。すでにこれらの動きを止められなくなってきているわけです。

公安などを利用した強権的な規制は、国民感情を逆なですることになり、徐々に中国の国内情勢は変化し始めることになるでしょう。

それこそ、北朝鮮が歴史的な変化を迎えようとしているのと同じです。

中国は我々が考えていないような、歴史的な変革に向かう可能性もあるでしょう。

その場合には、もちろん国民が主役になるはずです。

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