「パワハラ体質、抜けない立憲民主党」

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規制法案出しているのに首相秘書官罵倒は「まっとうな政治」?

参院予算委員会で首相秘書官に罵声を浴びせた立憲民主党の福山哲郎幹事長

立憲民主党の福山哲郎幹事長(56)の国会での質疑が“パワハラ”として注目を集めている。

安倍晋三首相(63)も出席して5月28日に行われた参院予算委員会の集中審議で、首相の答弁のためにメモを手渡しただけの首相秘書官を大声で罵倒したのだ。立憲民主党は他の野党とともに「パワハラ規制法案」と称した労働安全衛生法改正案を国会に提出しているのだが…。

「秘書官っ! いらない紙、入れるな!! 総理と話しているのに」
 
福山氏は参院予算委で突然、目が覚めるような咆哮を上げた。理不尽な理由で部下を罵倒された首相も「事実関係について私が間違ったことを言わないよう念のためにメモを入れることはある。秘書官にそんなに激しい言葉で言ったら萎縮しますから」と福山氏をいさめる始末だった。
 
福山氏は参院予算委で学校法人「加計学園」の獣医学部新設問題を取り上げた。首相と学園の加計孝太郎理事長が平成27年2月25日に面談した、とされる愛媛県の文書の真偽について問いただした。
 
身に覚えがないと繰り返す首相に対し、福山氏はいらだったような表情で「会っていないなら、なぜ文書が発出された際、学園側に抗議しなかったのか」などと厳しく問い詰めた。

“事件”はこのとき起きた。首相の答弁に備えるため佐伯耕三首相秘書官が首相にメモを渡したところ、福山氏が突然、ブチ切れたのだ。筆者もテレビをつけながら他の仕事をしていたが、思わず手を止めて画面にくぎ付けになったほどの大声だった。

首相の国会答弁の影響力は大きい。その分、答弁の作成は慎重を期す。霞が関の官僚が膨大な法令や過去の答弁などとの整合性を確認した上で作成し、国会に臨むのが通例だ。首相が無用な混乱を起こさないために首相秘書官が差し入れた答弁資料を読み上げることは、よくある光景だ。

民主党の菅直人内閣で官房副長官を務めた福山氏ならばその辺りの事情も、ハラスメントが社会問題化していることも十分、認識していたはずだ。ましてやパワハラ規制法案を提出している野党第一党の幹事長が知らないはずがない。

立憲民主党のパワハラ体質は根が深い。同党を含む主要野党は大型連休を挟んで18日間、国会審議を拒否していた間も、財務省や厚生労働省の官僚を国会内に呼んで野党合同ヒアリングを開催していた。

呼びつけた官僚を大声で怒鳴りつける合同ヒアリングの野党議員の姿は「官僚イジメ」そのものだった。

評判の悪さがようやく耳に入ったのか、最近はヒアリングの在り方を改めたようだが、以前は国民の代表として範となるべき国会議員の姿とはほど遠かった。自らの力を誇示するように官僚に高圧的な態度で臨む姿は見苦しかった。

一方、国会議員同士のヤジの応酬は、品位が維持できる限り否定されるべきものでもない。福山氏が首相秘書官を怒鳴りつけた参院予算委の後に開かれた5月28日の衆院予算委での立憲民主党の本多平直衆院議員(53)と公明党の浜村進衆院議員(42)の間では、こんなやり取りがあった。

浜村氏が学校法人「森友学園」への国有地払い下げ問題について首相に質疑しているとき、本多氏が「浜村さんはどう思うの?」とヤジを飛ばした。

本多氏は首相や与党議員への激しいヤジから「ヤジ将軍」の異名を持つ。立憲民主党は財務省による国有地の値引きは、首相による忖度(そんたく)があったからではないかと疑っているが、浜村氏はそうした姿勢に疑問を投げかけるような質疑を行っていた。本多氏は自分たちの主張と違う論証を行う浜村氏にいらだったのかもしれない。

浜村氏は本多氏の「挑戦」を受け入れ、こう切り返した。

「私はこれが不正な関与でも何でもないと思っている。籠池泰典氏(森友学園前理事長)から昭恵総理夫人や総理が金品を受け取って見返りに便宜を図ったというような不正は全くない」
 
こう言い切った浜村氏の直球回答に本多氏は「えーっ、えーっ!」と口をとがらせて反発した。これもまた見苦しい姿だった。

立憲民主党は「まっとうな政治」を掲げて昨年の衆院選で躍進した。ならばパワハラ体質や万年野党のような政府批判に重点を置く姿勢を早く改め、「まっとうな政治」の姿を見せてほしいのだが、無理な話なのだろうか。 

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