「有権者への謝罪が先決だ」

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国民民主党 有権者への謝罪が先決だ

民進党と希望の党が合流し、国民民主党を結成した。だが両党の4割強の議員は不参加だ。
 
このため、衆参両院で立憲民主党の勢力を上回る野党第一党となる展開にはならなかった。
 
有権者に大きな共感が広がるとは思えない。むしろ、この「新党」がいつまでもつのか、を考える方が現実的だ。これほど厳しい船出も珍しいのではないか。
 
玉木雄一郎共同代表は結党後の会見で、「国民の声をしっかりと受け止められる国民政党」を目指す決意を語った。本気なのか。
 
何を言うにせよ、これまでの筋の通らない行動を反省し、有権者にわびてからの話である。
 
去年の衆院選からまだ半年余りしかたっていない。通常国会のさなかに、何をやっているのか。それが、大方の受け止め方ではないだろうか。
 
政策本位の活動を積み重ね、国民の理解を得る正攻法をとる。特別なこととは思えないが、この新党の将来にそうした道筋を見いだすことは難しい。
 
もともと希望は、小池百合子東京都知事が中心になって結成された。その後、小池氏と袂(たもと)を分かち、民進と元の鞘(さや)に収まった。
 
衆院選では、憲法改正や現実的な安全保障政策を掲げたが、どこへ行ったのか。政策の位置づけはその程度、ということである。
 
民進にしても、衆院選で公認候補を一人も立てなかった。国民の審判を避けたことは、政党の名を汚すに等しい。何もなかったような顔をして新党に加わる。
 
新党結成に注力した時期は、希望と民進が立憲民主、共産と共闘し、18日間もの審議拒否を行ったのと重なる。本来の仕事をせず、当面の活動場所を作ることにいそしむ。国民の負託に応えている姿勢にはみえない。
 
それでも、これから国会審議が待っている。北朝鮮危機、少子高齢化といった国難への現実的な処方箋も示してもらいたい。
 
集団的自衛権の限定行使の容認を違憲として認めない立憲民主、共産の左派路線に傾斜すれば、日米同盟の強化を妨げ、北朝鮮危機の下で弊害をもたらす。「第2立憲民主党」への道を突き進んではならない。
 
この新党に参加しなかった議員も、ほめられたものではない。国政で勢力を結集して政党政治を担う気概を失っているだけだ。

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