「ダイソンが見たEV大競争」

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試作と検証を高速回転 クレイジーな発想を形に
ダイソンの流儀

EV参入を宣言したジェームズ・ダイソン氏。その開発手法とはどのようなものか。掃除機など成熟した分野でイノベーションを起こしてきた独自プロセスを解き明かす。

組織 ジェームズ・ダイソンの頭の中を再現

英ロンドンから西へクルマで約2時間。羊の放牧風景が広がる地方の小都市マルムズベリーに、英ダイソンの本社はある。敷地内の歩道の脇には、垂直離着陸戦闘機「ハリアー」や真っ二つに切断された小型車「ローバーミニ」などが無造作に置かれている。どれも、ジェームズ・ダイソン氏が機能美にほれ込んだ製品の数々だ。

サイクロン掃除機を発明したダイソン氏が同社を創業したのは1993年。以来、大きな技術革新は起きないと思われていた、扇風機やヘアドライヤーなどの成熟した分野で、世間を驚かせる製品を生み出してきた。製品ラインアップの拡大とEV(電気自動車)への参入準備で、本社従業員の数は過去5年間で4倍以上に増えて現在約8000人。3分の1はエンジニアや科学者だ。

「僕らのスローガンは“Solving the problems others ignore(他者が無視する課題を解く)”。お題目だけのスローガンを掲げる会社が多い中で、ダイソンは心底、実行している」。

2013年に新卒で入社したエンジニアのフレッド・ハウ氏は、そう話す。「入社直後の23歳の若手が出したアイデアでも、3万ポンド(約450万円)もかかる試作をすぐに認めてくれた」と、当時の驚きを今も覚えている。シンガポールでモーターエンジニアリングを担当するマネジャーのイボンヌ・タン氏は「ここはエンジニアの理想郷」とまで言う。

そんなダイソンとは、どのような組織なのか。掃除機などフロアーケア関連製品カテゴリーを統括するバイスプレジデント、ジョン・チャーチル氏は、「何人ものミニ・ジェームズ・ダイソンを育成しているようなもの。

彼の開発手法を誰もが踏襲できるように組織を運営している」と言う。

ダイソン氏の開発手法はシンプルだ。①design(デザイン)②build(試作)③test(検証)④break(破壊)──という、4ステップを繰り返す。課題を見つけて解決策のアイデアを出し、試作して検証する。その結果を踏まえて古くなったコンセプトを壊し、次の課題解決へと進む。ダイソン氏は、「4つのステップを直線的に繰り返してマーク2、3と製品を洗練させていく」と説明する。サイクロン掃除機の完成には、5000回以上このプロセスを繰り返した。

4つのステップでイノベーションを起こす

●ジェームズ・ダイソン氏の製品開発プロセス

発見した課題に対し、デザイン・試作・検証・破壊の4つのステップで解決策を導き出す。このプロセスをマーク1(第1段階)、2、3と納得いくまで繰り返し、製品化を目指す

あえて“間違った思考”をする

ダイソンのエンジニアは、まず個人レベルでこのプロセスをたたき込まれる。「書面でアイデアを提案してもダメ。形にして機能することを証明しなければ認められない」とエンジニアのクリストファー・ビンセント氏は言う。

組織もこのステップを多く繰り返せるように設計されており、大きく3つに分かれている。既存製品の課題とその解決策を探り、新たな製品コンセプトを固める「ニュー・プロダクト・イノベーション(NPI)」、コンセプトを具体的な製品に落とし込む「ニュー・プロダクト・デベロップメント(NPD)」、量産を担当する「プロダクション」だ。

課題を吸い上げ解決に挑む

●ダイソンの組織と製品開発の流れの概要

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特に重視されているのがNPI。ダイソン氏は多くの時間をここで過ごし、同部門が入居する建物は関係者以外の立ち入りが厳しく制限されている。

そのNPIの使命とは何か。ビューティー関連製品のグローバル・カテゴリー・ディレクター、トム・クロフォード氏は、「クレイジーな考えを生み出すこと」と話す。製品化を目指すより、アイデアの発案に重きが置かれる。数人程度のチームに分かれ、段ボールや発泡スチロールなどを使い、「試作に2週間、検証に1週間」といった具合で先の4ステップを繰り返す。

ヘルス・ビューティー関連製品カテゴリーを統括するバイスプレジデントのポール・ドーソン氏は、「大切なのは“Wrong Thinking(間違った思考)”を否定しないこと」と話す。消費者に驚きを与える製品は、常識ある“正しい思考”からは生まれない。「常識とは違う視点から世界を見るように促す」(ドーソン氏)。実際、16年に発売したヘアドライヤー「スーパーソニック」も、こうしたプロセスの中から生まれた。

ドライヤーの構造は半世紀以上もの間、ほとんど変わっていなかった。重たいモーターを製品上部に搭載しバランスが悪く、音がうるさい。髪を乾かすのに時間がかかり、熱風によるダメージも心配だ。開発を指揮したクロフォード氏は、「ドライヤーへの不満は多く、解決のしがいがあった」と話す。

一般的なメーカーなら、開発が決まるとエンジニアは「よりよいドライヤーをどう開発するか」を考える。しかし、ダイソンの場合は異なる。「我々はまず、『もし、世の中にドライヤーがなかったら、消費者は何を不便に思うか』という、ドライヤーの根源的価値から考え直す」とドーソン氏は言う。

両者とも似たような課題設定に聞こえるが、開発には大きな違いが出る。「前者はドライヤーの固定観念に縛られ、単なるスペックの改善に陥りがちになる。一方、後者は既存の技術や構造にとらわれず、不満を解消する製品をゼロから考えられる」(ドーソン氏)。

例えば、より早く髪を乾かすために、ダイソンは従来のドライヤーとは全く違う構造を考案した。羽根のない扇風機「エアマルチプライアー」の送風技術を応用。モーターをドライヤーのグリップ内部に収めることでバランスを改善すると同時に、取り込んだ風量を約3倍に増幅できるようにした。

こうしたアイデアは、既存製品の不満から発想を膨らませるNPIだけではなく、もう一つ別の部隊からも生み出される。先端技術を追い続けているリサーチ部門だ。NPIのアイデアを実現するために社内の既存技術を応用したり、足りない技術を社外から獲得したりする。

約60の大学との共同研究を通じて先端技術を常に把握しつつ、製品に使える段階に成熟すると社内に取り込み、自前開発に転換する。ときには、全固体電池開発の米サクティスリーのようなスタートアップの買収も辞さない。

社内で培ってきたモーター技術や羽根のない扇風機の送風機構をドライヤーに応用することも、リサーチ部門との議論から生まれた。「初期の試作機では、コードレス掃除機向けに開発したモーターをそのまま使ってみた。ばかばかしいほど強力すぎた」とクロフォード氏は笑う。だが、それでコンセプトの正しさが証明され、小型モーターを開発すれば、競争力のある製品になると確信した。

科学を深掘りする専用施設も

製品のコンセプトが固まると、より具体的な開発を担うNPDにプロジェクトは引き継がれる。ここから、製品に関わるあらゆる知識の深掘りが始まる。「ドライヤーの開発にあたって、当初、我々には髪の毛についての知見が何一つなかった」(クロフォード氏)

とはいえ、競合製品は課題設定の出発点が異なるため、いくら調べても参考にならない。そこでダイソンは、自前で科学的な検証を進めていく。

社内に毛髪を研究する施設を作り、世界中から国籍や年齢が異なる人の毛髪を集めてドライヤーの風や熱による影響を調査した。毛髪学者ら科学者を採用してチームを編成し、実験に使用した毛髪は全長1625kmにも及んだ。

シンガポールのモーター生産拠点でエンジニアリングを担当するタン氏(上)。同国の研究開発拠点ではヘアドライヤー開発のため英本社と共同で毛髪研究も実施された

男性エンジニアは女性の美意識を理解するために美容学校に入学。ドライヤーの開発が他社に察知されないよう、チームビルディングの研修のためと入学目的を偽った。美容室と同じ設備を社内にも用意し、ヘアスタイリストを招いて試作機の検証を繰り返した。

科学的な調査と並行して小型モーターの開発にも着手した。内蔵する羽根の数を、掃除機で使用してきた従来製品の11枚から13枚に増やし、回転数は一般のドライヤーに使われるモーターと比べて約8倍に高速化。直径が500円玉ほどで重さが49gの小型モーターを完成させた。

騒音を軽減するための独自技術も新たに開発。音響の研究室を作り、騒音のレベルを測定する音響試験を7000回以上も繰り返した。

イノベーションを生み出すプロセスは、ここで終わりではない。量産段階でも、製品は進化する。生産拠点があるマレーシアとシンガポールにもエンジニアが常駐し、英国本社のエンジニアとチームを組んで開発に関わる。

例えば、スーパーソニック向けに開発した小型モーターの羽根は極めて小さく、金属の削り出しは極めて高い精度が求められた。そこで、量産の準備段階で、軍事転用も可能なほど高度な素材や加工装置の採用が決まった。

約4年にわたるスーパーソニックの開発に投じられた資金は5000万ポンド(約80億円)。製作した試作機の数は600を超えた。一般的な企業には、こうしたプロセスにはムダが多いように見えるだろう。大量の試作機製作はその一つで、しかも試作機を作っても製品化に結びつかないものも多い。

ディーゼル車の排ガスから有害物質を取り除く装置がいい例だ。
ダイソンは研究開発へ多額の費用を投じる

●売上高研究開発費比率の比較

それでも、ダイソンはこのプロセスにこだわる。それが、消費者の不満を解決するには不可欠だと考えるからだ。その結果、ダイソンがデザインを含む研究開発に投じる資金は売上高の12%程度を占め、製造業としては高い水準にある。

製品の発売後は、消費者などの反応をNPIやNPDなどにフィードバックし、次の開発に役立てる。スーパーソニックも発売1年後に、乾燥時間を短縮したいというニーズが多い日本の消費者向けに、温度設定の上限を初期製品の78度から100度まで引き上げるなどした日本モデルを発売した。

中国の上海テクノロジーラボで研究・デザイン・開発を統括するトム・ベネット氏は、「製品は75カ国で販売されており消費者からの情報の重要性が増している」と強調する。

機能に加えて「意味」も提供

NPIから始まる製品開発の流れは、ダイソンが手掛ける全ての製品で共通だ。17年11月、ダイソンはEVへの参入表明に合わせて、組織を掃除機などのフロアーケア関連製品、扇風機やドライヤーなどのヘルス・ビューティー関連製品、EVなどの自動車関連製品という、3つのカテゴリーに再編した。EVもドライヤーと同様に、自動車という既存カテゴリーに対する不満と、社内にあるモーターや電池といった技術的な観点から参入を決めたのは、Part1でダイソン氏が語った通りだ。

ただし、こうして開発されるダイソンの製品については、冷ややかな見方もある。例えば、サイクロン掃除機について、ある国内メーカーの開発者は、「空気の渦(サイクロン)を作ろうとすると吸引力には限界がある」と言う。実際、吸引力というスペックだけを見れば、ダイソンを上回る製品も多い。

イノベーションとは社会に役立つ価値づくり
●顧客価値を生み出す「SEDAモデル」

だが、一橋大学イノベーション研究センターの延岡健太郎センター長・教授は、「ダイソンの強みは『SEDAモデル』にある」と分析する。SEDAモデルとは、サイエンス(S)、エンジニアリング(E)、デザイン(D)、アート(A)を同時に実現する“統合的価値”を提供する経営の枠組みだ。

ダイソンは、課題を科学的に検証して深掘りし、エンジニアリングで解決する。ここまでなら機能的な価値を提供するだけだが、先の4ステップを何度も繰り返すことで、製品は洗練され、3次元的な機能美が生まれる。

延岡教授によれば、こうした開発プロセスの結果、ダイソンは単なるスペック競争とは一線を画し、顧客の感性にも訴えるデザインやアートという意味的な価値も提供できているという。

ダイソン氏には「Form follows function(形状は機能に従う)」という、信念がある。機能を突き詰めれば、美しいデザインは自ずと生まれるという考えだ。では、ダイソンはこうした信念を引き継ぎ、実行するエンジニアをどのように確保しているのか。

「デザインエンジニア」が革新を生む

ダイソンが意図的に採用し、育成している特殊能力を持つ人材──。それが「デザインエンジニア」である。

英本社で働くデザインエンジニア、菅原祥平氏は、「従来の枠にとらわれないアイデアが生まれやすい」とデザインとエンジニアリングを一体で考えるメリットを語る。分業体制の場合、デザイナーは見た目の斬新さに力を置き、機能を重視するエンジニアと衝突しがちだが、そうした事態を避けられるからだ。

「自動運転のシステムなどソフトウエアも強化しているが、あくまでも起点はハードウエア」。そう話すのは、グローバルでエンジニアリングとオペレーションを統括するバイスプレジデントのスコット・マグワイヤ氏。ハードを重視する以上、3次元で製品をイメージできるデザイン能力は必須だ。03年に新卒で入社して以来、50以上の製品開発に関わったマグワイヤ氏も、素養のベースは大学で学んだプロダクト・デザインエンジニアリングだ。

活力、非常識、消費者感覚

ダイソンはデザインエンジニアを基本的に新卒で採用している。そのためエンジニアの平均年齢は約27歳と若い。新卒採用にこだわる理由としてマグワイヤ氏は、活力、既成概念にとらわれない発想、若い消費者としての感覚、の3つを挙げる。

採用方法はユニークだ。13年に新卒で入社したハウ氏は、卒業時の製作物を展示した大規模なデザインフェアで、ダイソンの採用担当者と知り合った。米アップルや米ナイキ、デンマークのレゴなど様々な企業が参加する就活イベントだが、ダイソンの担当者は身分を明かさずさりげなく接触してきた。

「まずは人間性を確かめられたのでしょう。そのうえで、正式な面接に来ないかと誘われた」(ハウ氏)。面接では、卒業製作の完成品についてよりも、どうやって試作をしたのかなど、製作プロセスを重点的に聞かれたという。

7年前に新卒入社したスティーブ・ウィリアムソン氏は、大学のケーススタディーを通じてダイソンと出合った。「製品化までの根気強さなど、開発手法に魅力を感じた」(ウィリアムソン氏)。ダイソンはケーススタディーの提供や共同研究などを通じて、エンジニアを厚遇する企業文化をアピールする。

海外志向が強い学生の獲得も積極的だ。ウィリアムソン氏は交換留学生としてインドの医療機器メーカーで4カ月間働いた経験があり、就職の際は海外で働けるチャンスを重視していた。その期待通り、入社後の15年にスーパーソニックの開発のためにシンガポールに4カ月滞在。その後も、各国の消費者の反応を製品に反映するために、日本など各地を飛び回っている。

ダイソン氏に憧れた若い人材が続々入社
ジェームズ・ダイソンは発明家で急進的な思想家でもある。子供のころからずっと憧れていた。入社直後に3万ポンドもかかる付属品の試作を許可してくれたのには驚いた。エンジニアにとってはモチベーションが上がる環境だ。

もちろん、経験のない新卒を採用するからには、生かすための工夫が必要だ。その点で、先述した4つのステップが役に立つ。若い社員が1人、もしくは数人でチームを組み、アイデアを形にするプロセスを繰り返す。

CAD(コンピューターによる設計)や3Dプリンターなど、作業内容は日々変わる。しかも、任される裁量は大きい。ウィリアムソン氏は、「試作に必要なら大概のものは手に入る。新卒でも信頼される自由がある」と話す。それが製品開発のイロハを学ぶ訓練になる。

若い人材に様々なチャンスを与えられるのは、ダイソンに失敗を許容する文化があるからだ。本社内には「失敗の壁」と呼ばれる過去の失敗作の展示スペースもある。その壁を毎日横目で見ながら、社員同士が失敗談を自然と語れる文化を受け継いでいる。

ダイソン氏自身、数多くの失敗をしてきた。00年に発売した洗濯機は、3つのモーターを搭載するのはコストがかかりすぎるといった理由で販売を中止した。クロフォード氏は、「失敗を重ねるほど学びが増え、製品は強くなる。だから、我々は試作機を作っては壊すことを何度も繰り返す。そうすることで失敗を恐れなくなるし、失敗の可能性を早期にあぶり出せる」と話す。

エンジニアが最高権力者

そして、若いエンジニアの採用と育成において最も重要な役割を果たしているのが、ほかでもない、ダイソン氏の積極的な関与だ。ダイソン氏は創業者兼チーフエンジニアとして、現在は会社の経営をジム・ローウェン氏に任せている。だが、チーフエンジニアとして製品開発に関する意思決定で全権を握っている状況には変わりはない。

ボトムアップで現場のデザインエンジニアがアイデアを出すが、最後はダイソン氏が決断しなければ製品化は実現しない。バイスプレジデントのドーソン氏は、「ジェームズ・ダイソンが自分の名前を付けるに値すると認めるまで、開発は終わらない」と話す。

何ごとにも時間をかけるダイソン流の開発や人材育成は、経営の効率化を重視する風潮とは相いれないかもしれない。だが、ダイソンでそれが可能なのは、同社が非上場で、ダイソン氏がオーナーとして絶大な権力を握っているからだ。15年には長男でエンジニアのジェイク・ダイソン氏を後継者として指名し、製品化などの意思決定に関わらせている。オーナー兼エンジニアが会社の頂点であり続けるガバナンス構造を維持することで、エンジニアの理想郷を永続させようとしている。

ダイソンはテスラを超えられるか

似て非なるイノベーションの方向性

ダイソンのEV(電気自動車)参入表明にあたり、真っ先に比較されたのが米テスラだ。既に高級EVで富裕層を中心に支持を得て、安いモデルでも1000万円近くする主力の「モデルS」を中心に、累計販売台数が25万台を超えている。

テスラは、イーロン・マスクCEO(最高経営責任者)という技術に情熱を注ぐカリスマ創業者が、強烈な個性で会社をけん引する。その点ではダイソンと似ている。持続可能な社会の実現という壮大なビジョンを掲げるのも、イノベーションで社会課題の解決を目指すダイソンと近い。

だが、明確な違いがある。それは経営手法だ。テスラは株式の上場や社債の発行などで投資家から資金を集め、それをEVの開発や生産、電池工場の建設などに投じてきた。投資家に対して事業計画をコミット(約束)しているため、従業員に対しても短期間で成果を出すことを求める傾向が強い。

マスク氏はオンライン決済の米ペイパルの前身企業や宇宙事業の米スペースXの創業者でもある。投資家からの資金や各分野のエキスパートを集めて自らのビジョンを実現していく、典型的なシリコンバレーのイノベーターだ。

一方、ダイソンは非上場だ。EV開発に投じるのは自己資金。投資家に製品化の期限を約束する必要はなく、オーナーであるダイソン氏が納得するまで開発に時間をかける。開発手法もダイソン氏自身のモノ作りにおける経験に基づいたアプローチを取る。技術の内製と新卒からのエンジニア育成に重きを置く。

EVという共通の舞台で衝突することになる両社だが、「テスラが成功したから追随するのではない」とダイソン氏が語るように、ダイソンはテスラとは異なる価値を顧客に提供することを目指している可能性が高い。長距離走行も可能な大型セダンで地位を確立したテスラに対し、ダイソンは通勤など日常使いの小型車から参入するのではないかとの見方もある。

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