【中国共産党大会】

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【中国共産党大会】
世界を悪夢に陥れる「習近平思想」 歴史の暴君と肩並べるのか

人民日報など中国の官製メディアが、習近平国家主席が18日の中国共産党大会の開幕式で打ち出した「新時代の中国の特色ある社会主義思想」の宣伝に力を入れている。

同党中央宣伝部幹部が20日に北京で行った記者会見で「社会主義の核心的価値観として家庭や子供まで徹底させる」と表明した。党関係者の間では同思想は「習近平思想」とも表現され、24日に採択される共産党の新しい規約に盛り込まれる見通しだ。

しかし、共産党当局が配布する「習思想」の宣伝資料を精査すると、1980年代初頭に鄧小平が唱えた「中国の特色ある社会主義」の理論に「中華民族の偉大なる復興」といった勇ましいスローガンを加えただけで、習氏のオリジナルはほとんどなく、とても思想と呼べる代物ではない。

今回の党大会で「習思想」を党規約に入れる動きは、習氏の権威を高め党内の権力闘争を有利に進めたい習派の思惑と、すでに名を冠した思想が規約入りした建国の父、毛沢東と肩を並べたい習氏の個人的願望が発端とする声もある。

平和や繁栄、国民の福祉の向上を追求することを使命とする政治家は、そもそも哲学者や思想家である必要はない。

指導者の名を冠した思想が宣伝されるのは、全体主義国家でしか例をみない。自ら「偉大な思想家」を標榜した例として、ソ連のスターリンや北朝鮮の金日成、中国の毛沢東などがいるが、全員が暴君であることを歴史が証明している。

政治権力を行使して自らの思想を喧伝し、国民を洗脳するのは、国民を“奴隷”として支配することが目的である。

毛沢東時代は、中国の刑務所の中に数多くの思想犯が収監された。当局の洗脳を拒否したことが彼らの罪だった。

鄧小平の改革開放政策で、中国はやっと個人崇拝の悪夢から解放された。

ここ30年、中国が国際社会に受け入れられ、高度経済成長を成し遂げられたのは、共産党が個人崇拝をやめ、集団指導体制である程度バランスの取れた政治を行ってきたことが大きな理由だ。

「習思想」を党規約に入れる動きは、大きな時代錯誤に他ならない。

習氏による独裁体制が完成するようなことになれば、国内への締め付けと対外拡張が強まるのは必至だ。

中国人が不幸になるだけではなく、世界も悪夢にさいなまされかねない。

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