「沸騰寸前国」

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9月7日にアントニオ猪木議員が北朝鮮を訪朝するということで一部で話題になっているようです。

何故、こんな時期に訪朝できるのかというと、北朝鮮側から9日の建国記念日に合わせて招待を受けたからで、去年も同時期に訪朝しています。

猪木氏は記者団に対し「交流や話し合いをせず、圧力だけでは効果がない。私はスポーツ交流を基本にやっている」と述べていますけれども、過去1995年と2014年に平壌でプロレス興行をやっています。興行は北朝鮮では中々評判だったらしく、2014年の興行では、その場で来年の興行まで打診されたのだそうです。

こちらの記事では北朝鮮でプロレスイベントをやることになった経緯が書かれていますけれども、猪木氏が独自のコネを駆使して北朝鮮とパイプを作っていったことが分かります。

猪木氏は7日に平壌入りし、滞在中は朝鮮労働党幹部ら要人との会談を調整しているとのことです。

猪木氏の訪朝をめぐっては、菅官房長官が「全ての国民に北朝鮮への渡航の自粛を要請している。政府の方針を踏まえ、適切に対応すべきだ」と見送りを求めているのですけれども、猪木氏は「どんな場合でもドアを閉めるべきでない、どこかのドアを開けておくべきだと前から言い続けてきた。できれば何とか緊張状態から対話の方向に向かえばと思っている」と述べています。

ただ、考えようによっては、こんな時期に北朝鮮に招待されて行ける人がいるともいえる訳です。政府は北朝鮮に対し、対話の時期ではないとの立場ですから、猪木氏の訪朝を見送るように要請するのが建前でしょ
う。けれども、裏では特使としての役目を依頼しているでしょうね。

でなければ北朝鮮高官と会う意味がないし、猪木氏自身、記者団から北朝鮮側に何を伝えるかについて問われ「表で言えない政治の世界がある」と述べています。ほぼ間違いなく日本政府あるいはアメリカの意向も含んでいるかもしれませんけれども、何某かのメッセージを携えているものと思われます。

当然、その内容は分かりませんけれども、政府特使としてのメッセージであれば、核とミサイル問題以外には考えられません。昨今の情勢を考えれば、放棄しなければ、アメリカによる武力行使があるといった最後通牒が行われてもおかしくありません。

というのも、此処にきて、アメリカの北朝鮮に対する警告の色合いが違ってきているように感じているからです。

9月3日、マティス国防長官はホワイトハウスで記者会見し、北朝鮮の核
実験強行について「北朝鮮の全滅を望んでいるわけでないが、そのための選択肢は数多くある」と述べていますし、5日にはトランプ大統領がツイッターで「Big week coming up!」と発言しています。

「Big week」とは1944年の2月19日から約1週間にドイツにアメリカ第8空軍などが行った大規模爆撃作戦のことを連想させることから、意味深だとネット界隈で話題になっています。

ここからは全く筆者の勘繰りにしか過ぎませんけれども、もしかしたら、既に空爆は決定されていて、ゴーサインを待つだけの状態ではないかとさえ思えてきます。

では、そのXデーはいつか。

今、国連安保理で北朝鮮に対する制裁決議の議論が行われていますけれども、アメリカは11日の採択を求めているようです。焦点は石油供給停止といわれていますけれども、もしアメリカの望む制裁決議にならなかった場合には、即、空爆という線も否定できません。

その意味では、来週は本当にビッグウィークになるかもしれませんね。

日比野庵

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