「面倒なこと」

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繰り返される北朝鮮のミサイル発射誇示

体制崩壊へのクロックが少しずつ進んでいるのを感じます。日本やアメリカ、あるいは中国の「出方」を伺って手を変え品を変え撃って来ているという見方が一般的ですが、そのような「ゲーム」を続けなくてはならない国内事情があるとしたら恐ろしいことです。

例えばですが、北朝鮮はサイバー戦争を遂行するために「ハッカー兵士」なるものを養成しているという噂があります。優秀な若者は豪華な暮らしを保証して囲い込んでいるようですが、そうした連中にしても、ネットの世界で暮らしていれば、この体制は「持たない」ということに気づくのに時間はかからないでしょう。

いずれにしても、中の見えないブラックボックスのような体制が、実は紙のように薄い板でできていた箱であり、簡単に潰れてしまうということを考えておかねばならないと思います。そして、万が一混乱のままに統一韓国ができてしまうとしたら、朝鮮半島の状況は深刻なものとなるでしょう。

朝鮮「有事」は恐ろしいですが、その「和平後」はもっと恐ろしいのです。

強引に「南北統一」をはかると何が起こるのか

仮に韓国が破綻国家を合併してしまうと、国民は極端な生活水準の低下に直面します。北の住民は多少自由になるでしょうが、自由競争の社会で揺さぶられつつ、差別を受けたり反動化したりするかもしれません。

そんな中では、新国家として求心力維持のために日本への挑戦を行う可能性が否定できません。

その場合は日本の国家存立の危機となります。仮にロシアが、そこに介入するようでは、120年前の危機の再現ともなり得ます。何度も申し上げていますが、緩衝国家としての北の存続というのは、日本だけでなく、中国もまたアメリカも、そして韓国自体にも当面は必要なことなのです。

その場合に代替体制としてどのような可能性があるのか、真剣な議論が必要と思います。代替というと、金正恩の除去ということを考えるわけですが、もしかしたら問題は周囲にあって、仮に問題が特定されて除去できるのであれば、ポスト金正恩は金正恩という可能性も排除できません。いずれにしても、この際、米中、日米だけでなく、日中も首脳間での緊密な調整が必要ではないでしょうか。

MAG2

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