「目くそ鼻くそ」

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政治に通名は通用しない ~ 「民主党という政党はもうない。我々は民進党だ比較するな」

森友学園問題はもう収束していくものと思う。第一、国民の側がもう飽きている。この問題が政権にとって致命傷となるなら、安倍政権の支持率は30%台ぐらいまで落ちているだろうし、民進党や共産党の支持率がアップしているはずだ。

しかし現実は、安倍総理を追及する側の政党の支持率は伸びるどころか落ちており、国民の期待とは全くベクトルがずれていることを示している。倒閣と伸長を目論んだ民進党らの思惑は、完全に外れているのだ。

国会ではまたもや珍質疑が展開された。みんなの党出身の民進党議員、中島克仁が、衆院厚生労働委員会で「民主党という政党はもうない。我々は民進党だ比較するな」と抗議したという。BuzzNews.JPが、やり取りを公開している。あまりに下らないので詳細はそちらをご参照いただきたいが、中島議員が民主党時代を経験していない元みんなの党議員だったとしても、これは政治の経緯をまったく無視する無責任な発言だろう。

中島議員が民進党に入党したのは2014年だというから、同議員にとっての過去の民主党時代の数々の失政は、自分のこととして捉えられないのかもしれない。だが、その数々の失政を知っていて民進党に入党したのだから、こんな発言はただの責任逃れである。

例えば、森友学園が理事長の首を挿げ替え、海友学園にでも名称を変えたら、学園の本質も180度変わるのか。犯罪者が名前を変え、どこか別の土地で暮らし始めたら、その犯罪者の前科は消えるのか。少々例えは悪いが、中島議員が言っていることは、それらの「都合の良い変身」を肯定するものである。

こういう発想は、「通名」の使用とよく似ている。名前を変えて本質を隠すという偽装工作のひとつだ。民進党が民主党とは全く違う政党として生まれ変わったのであれば、党を解散し、政党交付金を返納すべきだった。

それをせずして、同一団体として存続の道を選んだのだから、「民主党はもうない。我々は民進党だ」という主張は彼等の勝手な「過去の消去」なのだ。

民主党時代を経験していない移籍組にとって、民進党への入党は、民主党時代の負の遺産を継承することを意味する。彼らは民主党時代の負の遺産を、「自分の問題」として背負うべきだ。

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