「暴露」

画像の説明
なぜ今、アメリカと日本で同時に「疑惑」が噴出しはじめたのか?

抑制が効かなくなった情報リーク

森友学園の土地不正払い下げ問題で揺れている安倍政権はその典型だが、いま、アメリカを中心にあらゆる方面で、これまで隠されてきた情報の大変なリークが起こっている。まさにごみ箱をひっくり返したような状態だ。これは、これまで情報を操作していたシステムと体制全体が崩壊しつつあることを示している。

さまざまなことが同時に起こっているので、ひとつひとつ整理しながら解説する。

トランプ・タワーが盗聴されていた?

これまで、ジュリアン・アサンジのウィキリークスや、元NSAの契約職員だったエドワード・スノーデン、さらに、米陸軍のブラッドリー・マニングなどの人々によって、政府や軍、そして情報機関の持つ極秘情報の公開とリークが進む流れができている。

それにより、これらの組織や機関が行っている国民を無差別に標的にした情報監視や、情報操作の実体が明らかになってきた。

しかし、昨年から今年にかけての状況はこれまでとはかなり異なる。「ディープステート」などと呼ばれるCIAやNSAを中心とした情報機関とトランプ政権が本格的に衝突し、熾烈な戦いを繰り広げているため、情報機関の存続さえ危うくさせるような情報のリークが進みつつある。

そのひとつは大統領選挙でトランプが勝利した直後から、トランプ・タワーが盗聴されていたとする疑惑である。もともとこれは以下のように、いつものトランプのツイッターから始まった。数日前から時間をおって紹介する。

トランプ大統領のツイート(日本語訳)
いま入った情報:ジェフ・セッションズと会ったロシア大使は、オバマのホワイトハウスを22回も訪問している。昨年だけでも4回だ。

ジェフ・セッションズのロシア大使との最初の会談は、100名の大使の教育プログラムのためオバマが準備したものだ。

神聖な選挙期間中、私を盗聴していたオバマ大統領はどれほどレベルが低くなってしまったのだろうか?これはニクソン政権のときのウォーターゲートだ。とんでもなく悪いやつだ。

オバマ大統領が私の電話を盗聴していたことは、よい弁護士だったら大事件にするだろう。選挙直前の10月だぞ!

現職の大統領が選挙前にレースの状況を盗聴することは合法なのだろうか?先に裁判所によって拒否された。とんでもないレベルの低さだ!

ひどい!私の勝利の前にオバマはトランプ・タワーを盗聴していたことを発見した。なにも見つかっていない。これはマッカーシズムだ!
このようにツイートし、選挙直前にトランプ・タワーが盗聴されていたとして、オバマ大統領を激しく非難した。

「証拠」の存在を指摘する声

民主党や共和党の一部、そしてアメリカの主要メディアはこれを、ジェフ・セッションズ司法長官のロシア大使接触疑惑の追求から世間の目を逸らすためにトランプが考えた何の根拠もないツイートだとして、非難の的にしている。

クラッパー元国家情報局長官も、FBIなどはトランプ・タワーの盗聴はまったく行っておらず、オバマ大統領もこれを命令した事実は絶対にないとして、トランプ大統領への非難を強めている。日本の主要メディアも、ほぼ同じような報道をしている。

しかし、NSAやCIAの職員だった内部告発者から、トランプ・タワーの盗聴は実際にあり得ることだとして、トランプのツイートを支持する声が上がっている。

その1人は、NSA(国家情報局)が米国民を無差別に監視していることに抗議し、2001年に辞任して内部告発者になったビル・ビニーだ。彼はNSAに36年勤務し、「シン・スレッド」と呼ばれる監視システムを担当していた。

ビニーはFOXニュースに出演し、「トランプの電話や、電子的なコミュニケーションはすべてモニターされている」と述べ、トランプのツイートに十分な根拠があるとした。

この証言ではトランプ・タワーが盗聴されていた可能性を指摘するだけで、具体的な証拠は提示していない。しかし、はるかに具体的な事実を指摘し、トランプ・タワーが盗聴された可能性を指摘したのが、CIA元エージェントのラリー・ジョンソンだ。彼はロシアの国営メディア、ロシア・トゥデイに出演し、おおよそ次のように証言した。

私が内部のよき友人から得た情報では、トランプ・タワーはオバマ政権によって本当に盗聴されていたようだ。盗聴を実行したのは実はイギリスの情報機関である「政府コミュニケーション本部」だ。ここが盗聴で得た情報は国家情報長官のジム・クラッパーとCIA長官のジョン・ブレナンに渡され、オバマ政権内部で回覧された。

情報機関やFBIの一部が、トランプが周囲の人々と行っていたコミュニケーションを盗聴していたことは間違いない。これに関してはトランプが言っていることは正しい。

トランプが勝利した直後、NSAのマイケル・ロジャース長官はトランプ・タワーを訪問した。ロジャースは、NSAなどの情報機関がトランプを引き下ろすためにトランプ・タワーを盗聴していたことを知っており、自分を弁護するための訪問であったと思われる。しかし、この訪問の直後、ロジャースはクラッパーに呼び出され、解任された。

だから、トランプがオバマ政権の盗聴をツイートしたことは、正しい行動だった。警告したかったのだと思う。トランプは盗聴の証拠も握っているはずだ。

ラリー・ジョンソンという元CIAのエージェントはこのように発言し、オバマ政権がトランプ・タワーを本当に盗聴していた可能性がかなり高いことを指摘した。

ウィキリークスが暴露した、米CIAのとんでもない監視・盗聴技術

CIAは、あなたを聞いている???

あれから15年以上の月日が流れ…。
「聞いてる、聞いていない?」
「見てる、見てない?」
「読まれてる、読まれてない?」

が世界的な問題になってきました。機密情報暴露サイトWikiLeaksは3月7日、CIAからゲットしたという8,761の書類とファイルを公開しました。Sputnik3月7日から。

7日、ウィキリークスは米中央情報局(CIA)に関する「流出した」一連の資料の公開を始めた。資料のコード名は「Vault 7」。
 
資料の第1部「Year Zero」には、CIAのサイバーインテリジェンスセンター(CIA’s Center for Cyber Intelligence)の機密ネットワークから得られた8,761個の書類とファイルが含まれている。
 
資料には、2012年から現在の大統領選挙戦にいたるまで、いかにCIAがフランスの政党と大統領候補の情報を集めていたか、についての情報が含まれている。

WikiLeaksの情報は、信憑性があるのでしょうか? 正直わかりません。CIAは、この件について何とコメントしているのでしょうか?
CIAのスポークスマン、ディーン・ボイド(Dean Boyd)氏はこの件についてコメントしていない。「我々は機密文書だとされている文書の真偽やその内容についてコメントしない」とニューヨーク・タイムズに話している。

(BUSINESS INSIDER JAPAN 3/20)
まるっきりウソであれば、「全部ウソだ!」とコメントするだろうと思うのは、私だけでしょうか? いずれにしても、「ウソかホントかわからないが」という前提でお読みください。
アップル製品は特にヤバい!?

アップル製品は、聞かれている、読まれている????
「ビジネスインサイダー」によると、CIAは、「アップル製品」の監視に力を入れているそうです。
WikiLeaksは文書の公開にあたって、CIA内部にiPhoneとiPadハッキング専門のチームが存在しているとコメントした。2016年の世界のスマートフォンマーケットにおけるiPhoneのシェアは14.5%。
 
CIAの専門チームは、iPhoneやiPadなどiOSを内蔵したアップル製品からデータを不正に抜き取ったり、遠隔操作をしたり、ウイルスに感染させるためのマルウェアを開発している。

(同上)
アイフォン、アイパッドなどから
データを不正に抜き取る
遠隔操作をする
ウィルスに感染させる

そうです。ロシア国営テレビRTRによると、「盗聴器」「盗聴カメラ」としても使われていると。つまり、スマホを近くにおいて「秘密の商談」をしていると、聞かれている可能性があると。

なぜCIAは、「アップル製品を狙う」と言われているのでしょうか?
不自然なまでにiOSに特化しているのは、政治、外交、ビジネスのような様々な分野におけるエリートの間でiOSデバイスの所持率が高いからだと考えられる。

「エリートはアップルが好きだから」ということですね。
一応「慰めファクター」についても触れておきます。セキュリティーの専門家は、「心配ないよ!」と言っています。

Strafach氏はBusiness Insiderに「これまでのところ懸念するようなことはない。CIAはiOSの脆弱性に関するリサーチを間違いなく行っているが、最新バージョンのiOSを使用している限り、ユーザーが心配することは何もない」と語った。

「最新バージョンのiOSを使用している限り、心配ない」そうです(別の言葉で、「古いバージョンなら心配しろ」ともいえますが…)。
結局のところ、すべて聞かれている?

アップル以外も、油断できない?
「私は、アイフォンじゃない。アンドロイドだから安心、安心!」と思った方。こんな話もあります。

文書の第1部には、CIAの世界的なハッキングプログラムの範囲や規模、CIAのハッキングツール、Apple社のiPhone全モデル、GoogleのAndroid、Microsoft Windowsの全バージョン、さらに隠しマイクが埋め込まれたサムスンのテレビを含む米国および欧州企業の製品を攻撃するための数十のツールなどに関する8,000件以上のCIAの文書やファイルが含まれている。

アンドロイド、ウィンドウズ…。要するに「全部聞かれている」(かもしれない)ということですね。そして、隠しマイクが埋め込まれたサムスンのテレビロシア国営テレビRTRのヴェスティ・ニデーリ3月12日は、「アメリカのハッカーは、サムソンのスマートテレビを、自分の『目』『耳』にした」と報じています。同番組によると、テレビがついてなくても、盗聴・録音はつづき、後々CIAの方に送られるそうです。

今回の話、最初にお断りしたように、ウィキリークスの情報が元になっています。それで、どこまでホントでウソなのかわかりません。それでも、「知っておいた方がいい」と思ったので、お伝えしました。もしあなたが「機密性の高い情報」を扱う仕事をされているのなら、スマホ、携帯電話、スマートテレビなどにはお気をつけください。

MAG2

コメント


認証コード3445

コメントは管理者の承認後に表示されます。