「腹をくくる時」

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北朝鮮がまた、弾道ミサイルを日本海に撃ち込んだ。いくら厳重な抗議を行っても、北朝鮮はミサイル開発のペースを落とすことはない。最悪の事態、すなわちミサイル攻撃に備えて腹をくくる時が来ている。

確かに今の日本は、2段階でミサイルを迎撃する防衛システムを構築している。とはいえ北朝鮮がもし、数百発ものミサイルを同時に発射すれば、すべて撃ち落とすのは不可能らしい。そこで注目されているのが、レールガン(電磁加速砲)と呼ばれる新兵器である。

ちょうど雑誌「正論」4月号では、元陸将補の矢野義昭さんが、「新しい時代の兵器 レールガン開発を急げ」と題してわかりやすく解説している。米海軍が開発を進めている新兵器は大砲の一種である。ただし火薬の代わりに電気を使い、電磁場の力で砲弾を加速させるのが特徴だ。

大砲の約6倍の初速で砲弾を発射して、射程は約400キロにも及ぶ。何より1分間に数百発の連射が可能でどんな標的も逃さないのが強みである。矢野さんによれば、レールガンと、電子レンジと同じ原理で熱を集中照射するマイクロウエーブ兵器を組み合わせれば、ミサイル撃墜の確率は格段に上がる。

まさに日本の持つ高度な科学技術を結集して、取り組むべき課題である。もっとも、防衛省が大学などを対象に研究費を助成しようとすると、たちまち批判の声が上がった。

「軍事研究を行わない」。過去に出したこんな声明を見直すべきかどうか、科学者の代表機関である日本学術会議では、能天気な議論も続いている。

防衛技術の研究をすれば、戦争を招く。こう主張する学者に、石原慎太郎元東京都知事の言葉を借りて問いたい。「座して死を待つつもりなのか」

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