「マッサージ?」

画像の説明 マッサージに行っても効果がない人は体幹を「ゆるめる」といい??

シリーズ累計30万部の「骨ストレッチ」。これまでのトレーニング常識を覆す内容が多いが、その効果に驚く人も多い。体幹を鍛えることの必要性を感じている人は多いが、あなたのトレーニング法は正しいだろうか?

腹筋運動や腕立て伏せをおすすめしない理由

私は常々、ラクに体を動かすには体の重さを利用することが重要だと考えています。

ランニングにしても、野球のピッチングにしても、あるいはボクシングのパンチにしても、こうした重さを活かさなければ効果的な動きはできないからです。

体の重さを活かすには体幹を有効活用する必要がありますが、そのカギを握っているのが鎖骨です。

ここでも、簡単なテストを行ってみましょう。
まず、パートナーの出した手のひらに向かって思い切りパンチを打ってみてください。
格闘技を経験したことがなければ、いわゆるへっぴり腰になってしまい、きっと当たりの弱いパンチしか打てないと思います。

次に、利き腕側の鎖骨を反対側の親指と小指で挟むようにして押さえた状態で同じようにパンチを打ってみてください(利き腕が右なら右側の鎖骨を、左手の親指が上、小指が下になるようにして押さえる)。

たったこれだけで、腕力のない女性でも驚くほどに重く、伸びのあるパンチが打てるはずです。
体をほぐすエクササイズではありませんが、試してみてください。

なぜ、体幹を鍛えただけではパフォーマンスが上がらないのか

こうしたわずかな工夫でパンチ力が一変するのは、鎖骨が胸骨と上腕骨をつなげる要の場所に位置しているからです。ここを起点にすることで、腕力だけに頼った「手打ち」から、体幹と腕が連動した重いパンチに変化するのです。

いわゆる「腰の入った」パンチが打てるボクサーは、トレーニングをする中で鎖骨を使うことに長けていったのでしょう。

腰が入るといっても腰だけを使っているわけではなく、骨を介して体の動きのすべてがつながっています。そのつながりの要の部分に鎖骨が位置しているため、ここを押さえるだけでパンチが一変するのです。

この数年、スポーツの現場で体幹トレーニングの重要性が語られるようになりましたが、体幹をただ鍛えただけでパフォーマンスがアップするわけではありません。

それどころか、一般的に知られている体幹トレーニングのメニューではかえって体を固めてしまい、可動域が狭められる恐れがあります。

これは腹筋運動をしたり、腕立て伏せをしたりする場合も同様です。

腹筋運動や腕立て伏せといった反復動作によって筋力アップを図ると、確かに見た目はたくましくなりますが、体の連動性が断ち切られ、体幹を思うように活用できなくなります。その結果、腕力だけに頼った無理の多い動きにつながりやすくなります。

こうしたリスクを回避するには、体幹を固めるのではなく、ゆるめていく必要があり、ここにも骨の使い方が深く関わっています。

鎖骨はその1つですが、ほかに重要なのは肩甲骨、肋骨、骨盤などです。
体の重さを利用するためには、これらの骨を連動させ、体幹全体をしなやかに動かす必要があるのです。

マッサージが効かない人に試してほしい、簡単な方法

私たちは日頃の運動不足やストレス、間違った体の使い方などによって、体幹を過度に緊張させ、コチコチに固めてしまっています。

試しに、拳(こぶし)のギザギザした部分で肋骨の一帯をグリグリと強めにマッサージしてみてください。
人にやってもらうとよりわかりますが、体幹がうまく使えていない人はこの一帯が硬化しているため、ひどい痛みを感じるはずです。

骨ストレッチの講習会でも、こうしたほぐしのカリキュラムを用意していますが、会場のあちこちで悲鳴と歓声が飛び交います。痛みのあとに心地よさが訪れ、体がびっくりするほど動くようになるからです。

こうした硬化を放置したままでは、筋肉の量を増やしてマッチョになっても、肝心の体幹は思うように動いてはくれません。腹筋が割れて見た目がたくましくなったところで、それが実動作の改善につながるわけではないのです。

他の筋力トレーニングにも言えることですが、体を鍛えている人ほど筋肉をいたずらに酷使し、逆に体をサビつかせてしまっているところがあります。だとしたら、まずは体の硬化をとることから始めるべきでしょう。

マッサージをしてもらっても容易に疲れが抜けない、痛みがとれないという人は、表面の筋肉ばかりをほぐし、深部に刺激が届いていない可能性があります。そこで効力を発揮するのが、体の深部にまで刺激を伝える「骨ストレッチ」です。

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