「難しそうだね」

画像の説明 イギリス政府は、総額180億ポンド(約2兆5千億円)にも及ぶヒンクリー・ポイントC原発の建設プロジェクトを再考し、最終決定は初秋まで持ち越すと発表しました。

イギリスの原発開発については以前「イギリスの原発プロジェクトに食い込んだ中華原発」のエントリーで取り上げたことがありますけれども、昨年10月に中国原発をイギリスに建設することで最終合意していたものです。

実際の建設は中国国営の原子力企業CGNとフランス電力公社(EDF)とのコンソーシアムで行われることになっていたのですけれども、今回の延期については、メイ首相からフランスのオランド大統領に伝えられていたものの、フランス電力公社(EDF)には伝わってなかったそうで、EDFの関係者はカンカンだそうです。

メイ首相の突然の延期宣言の確たる理由は明らかになっていませんけれども、一部には、メイ首相の右腕ともいわれる、共同首席補佐官のニック・ティモシー氏が主要プロジェクトを中国に与えれば、コンピューター・システムに脆弱性を埋め込み、中国が意図的にイギリスのエネルギー生産をシャットダウンすることもできると警告したことが影響しているのではないかという見方もあるようです。

メイ首相は内相時代、政権が掲げた移民の年間純増数を10万人以下にするという公約の実現を託されてきたこともあり、常に強硬な移民政策を推し進めてきました。

その結果は必ずしも期待したものではなかったと思われますけれども、2013年には不法移民対策として、「国に帰れ、さもなければ逮捕する」と警告する全面広告を描いたトラックにロンドン市内を走らせたことで物議を醸したこともある程です。

また、中国人ビジネスマンのビザ発給条件の緩和に反対もした過去もあり、安全保障上の理由で中国からの投資に疑念を持っているという指摘もあります。

ただ、そのメイ首相がどういう人物なのかについては、色んな意見があるようです。

メイ首相は、イギリス史上2人目の女性首相であることから、マーガレット・サッチャー元首相と比較されることが多いらしいのですけれども、サッチャー氏に似ているという人もいれば、違うという人もいるようでs。

ドイツ在住30年のベストセラー作家である川口マーン惠美氏は、メイ新首相を「国民に媚びそうもないところ、また、必ずしもポリティカル・コレクトネスに縛られていないように見えるところ」からサッチャー元首相を彷彿させるとしていますね。

一方、ニューズウィークは、メイ首相が就任決定を受けて、イギリス議会前で演説した際のビジョンがサッチャー元首相とは一線を画していたと記事にしています。

また、元副首相のニック・クレッグ氏はメイ首相を「冷たい女」、同じく元閣僚のエリック・ピックルス氏は「マーシャム・ストリート(保守党の本部に近い通り)の複雑怪奇な美女」と呼んでいたらしく、更にはケン・クラーク元財務相がメイを「ひどく難しい女」と言っていたそうです。

人によってこれだけ言う事が違うということは色んな面を持っているということなのでしょう。

付け加えるならば、こちらの海外掲示板では、現地のイギリス人達でさえも、メイ首相に対する見解がバラバラで掴み所がない人物だと紹介していますね。

メイ首相の登場で、英中蜜月関係も終わりを迎えるという声もあります。

注目ですね。

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