「定期的な運動」

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週に5時間以上の運動で認知症になる確率が1/5に!

健康で長生きするための究極の秘訣は、「定期的な運動」だというエビデンスがあります。さらに、週に5時間以上の運動をしている人は、認知症になる割合が1/5になるという報告も!運動がもたらす驚きの効果とは……?

1日の運動量と寿命は比例する⁉

これまで、クスリや定期健診の危険性を述べてきましたが、ここで改めて、病気予防の極意をまとめておくことにします。
これらをきちんと実行すれば、どんなクスリを飲むよりも、健康長寿につながっていくはずです。

英国で、鉄道員の寿命についての調査が行われ、1日の労働量が多い人ほど長生きをしていることがわかりました。この調査が、運動の意義に人々の関心を向けるきっかけともなったのですが、もともと体が丈夫だったから激しい労働に耐えられただけではないのか、という素朴な疑問もありました。

その後、この点を確認するための科学的な追跡調査が世界中で実施され、「日々の運動量が多い人ほど長生き」であることは間違いのない事実として確立されるにいたりました。

なかには、中高年を対象にした調査もあり、50~60歳代の人が日常的に運動をすると、その後の8年間で死亡する割合が35パーセントも低くなります。

運動には、さまざまな病気を予防する効果も確認されています。たとえば、85歳以上の高齢者を対象に調べたところ、週に5時間以上の運動をしている人は、認知症になる割合が、何もしていない人に比べ5分の1ほどだったという結果も報告されました。

立つのがつらい……。そんな関節の痛みも積極的に運動を!

「病気になったら絶対安静!」とは昔から言われてきたことです。
しかし最近の研究から、どんな病気も、安静より積極的に体を動かすほうが早く癒え、症状も改善することがわかってきました。

たとえば腰や膝の痛みで悩んでいる人も多いと思います。
年を重ねるごとに多くなる典型的な障害の1つが「変形性関節症」です。関節の軟骨が老化するために起こるもので、比較的、女性に多く認められます。

このような障害を克服する原則は、

・運動をたくさんすればするほど症状は軽快する
・運動の種類は問わない
・少なくとも半年以上続ける
ということです。

「健康のための運動は、何がいいですか?」という質問をしばしば受けます。
この質問に対する答えは、きわめて明快、かつシンプルであることが、エビデンスの積み重ねでわかってきました。すべての病気で共通している点も興味深いところです。

(1)運動の種類は問わない
(2)1日に30分以上
(3)週に3~5回実行する
(4)とくに女性は、骨折予防のため軽い筋肉トレーニングも取り入れる

運動の種類についてあえてつけ加えれば、他人のまねをせず、長続きするものを選ぶことです。一人でもできるもの、時間がないときでもやれるもの、楽しくやれるものがお勧めです。

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