「側溝男」

画像の説明 女性の下着を見たいなら他にも方法はあるだろう。

しかし、この男には側溝のふた越しに眺める下着以外に興味がないらしい。「生まれ変わったら道になりたい」。2年半前、側溝内から女性の下着をのぞき見たとして兵庫県警に逮捕された際にそう供述し、世間を驚愕(きょうがく)させた通称「側溝男」。

更生したかと思いきや、今年11月、再び同じ罪を犯して逮捕された。尿意や空腹に耐え、何時間も側溝で息をひそめる。実は男の側溝侵入は十数年前から続き、近所でも有名だった。男は取り調べに対し「側溝の中から下着を見たくて仕方がない」と開き直ったという。なぜそこまで側溝に執着し、下着のぞきという性的嗜好(しこう)と結びついたのか。

未明から5時間も側溝潜入

街の明かりがすっかり消え、人の往来もなくなった8月16日午前3時ごろ。神戸市東灘区で両親らと暮らす男(28)は、Tシャツに短パン姿で静まりかえった自宅を出た。

目的地は同区の阪急岡本駅近くの郵便局の出入り口にある側溝。美人の女子大生が多いとされる甲南女子大の最寄り駅であるJR摂津本山駅と岡本駅を結ぶ人通りの多い場所だ。

男は現地に到着するや、周囲に人がいないことを確認し、格子状のふたを急いで開けた。

幅約35センチ、深さ約60センチの側溝に体を押し込めるようにあおむけに横たわり、ふたを閉じる。男は何をするでもなくふたのすき間から夜空を見上げ、日が昇るのを待った-。

約5時間後。同駅で電車を降り、歩いて通勤していた女性(37)が、目の前の側溝のふたから髪の毛のような物がはみ出ていることに気づく。

「一体何だろう。ウィッグ(女性用の付け髪)が落ちているのかなあ」

「また、あの男!」警察署は騒然…ネット上“変態の世界の横綱”“極めた側溝道”

正体を確かめようと側溝に近づいて足下に視線を落とした。その瞬間、フタ越しに、中にいた男と目が合った。

「ぎゃあああああ!」

女性は悲鳴を上げて飛び退き、少し離れた場所から110番した。

「変な男が側溝のふたの下に隠れているんです」

県警東灘署員が現場に駆けつけると、男は変わらず側溝の中で寝そべっていた。側溝のふたを外し、男の手をつかんで引っ張り上げ、「何しとったんや」と一喝。すると、男は観念したように犯行を打ち明けた。

「上を通る女性を下からのぞくために側溝に潜んでいました」

任意の事情聴取などを経て、男は11月9日、側溝のふた越しに女性の下着を仰ぎ見ていたとする県迷惑防止条例違反容疑で逮捕された。そして同月19日、神戸簡裁から罰金50万円の略式命令を受けた。

「自分の長所はどこでも寝られること。短所は側溝に入ってしまうこと。興奮してやめられない」

あの日、月明かりに照らされた側溝の中でも熟睡したというのだろうか。男は逮捕後の県警の調べに、こんな供述をしたという。

「またあの男か」署内騒然

男は25年6月にも、今回の現場から北東に約1・5キロ離れた同区の甲南女子大近くで、側溝に3時間潜んで女性の下着をのぞき見たとして逮捕されていた。その当時の供述が「生まれ変わったら道になりたい」。突拍子もない願望が話題をさらい、ネット上で「側溝道」「側溝男」なるあだ名も付いた。

「またあの男か」

捜査関係者によると、東灘署が今回の事件をキャッチした際、署内は騒然となったという。

どうやって入った、なんと170cm・70kg…肉親が秘話「侵入癖、十数年前から」

実は男の側溝侵入癖は十数年前から続いており、近所では有名だった。肉親の一人は「幼いころから、家の軒下や排水溝のような狭い場所で遊ぶのが好きだった」と明かした。

側溝に入るようになったのは中学生のころ。最初は、側溝から突然顔を出して近所の人を驚かせる「いたずら」のつもりだった。それが思春期を迎え、たまたま側溝から女性の下着を見たことで、「側溝と性的嗜好が結びついてしまった」(肉親)という。

男は「側溝に入ることで迷惑がかかることは分かっている。入らないでいいのなら苦労はしない」と身内に〝苦悩〟を明かすこともあった。

「側溝には多い時で年間80回ぐらい入った」

「側溝は落ち着く場所」

県警の捜査員に、男はそんな供述もした。県警幹部の1人は「男が来世で本当になりたいものは道というより側溝なのではないか。どちらの希望も理解しがたいものがあるが…」と困惑気味に話した。

雨の日と寒い日はNG

県警によると、男は身長約170センチ、体重約70キロ。小柄とはいえない体で側溝内に身を潜めるのは、かなりの辛抱が必要だ。

もしゲリラ豪雨となれば側溝は大量の水であふれ、生命の危険が生じる。底冷えがする日は風邪をひくこともあるだろう。「まさに命がけの犯行だ」と捜査関係者。

ただ、男は危険を回避するための入念な準備もしていた。

天気予報は毎日必ずチェック。側溝に入る日は降水確率が終日0%の日を選んだ。実際、「側溝に入っている間に雨が降ったことは1度もない」と豪語しているという。

さらに、シーズンは6~8月がメーン。「冬にも数回入ったことはあったけれど、スカートの人が少ないし、寒いのでやめた」

時間帯は、だいたい人目につかない早朝。側溝から出るタイミングは「工事関係者のふりができる」として特に時間的制約を設けていなかったらしい。

止まらぬ衝撃! 中国までを騒がせ…男、すでに社会復帰してた

実は男の側溝侵入癖は十数年前から続いており、近所では有名だった。肉親の一人は「幼いころから、家の軒下や排水溝のような狭い場所で遊ぶのが好きだった」と明かした。

側溝に入るようになったのは中学生のころ。最初は、側溝から突然顔を出して近所の人を驚かせる「いたずら」のつもりだった。それが思春期を迎え、たまたま側溝から女性の下着を見たことで、「側溝と性的嗜好が結びついてしまった」(肉親)という。

男は「側溝に入ることで迷惑がかかることは分かっている。入らないでいいのなら苦労はしない」と身内に〝苦悩〟を明かすこともあった。

「側溝には多い時で年間80回ぐらい入った」

「側溝は落ち着く場所」

県警の捜査員に、男はそんな供述もした。県警幹部の1人は「男が来世で本当になりたいものは道というより側溝なのではないか。どちらの希望も理解しがたいものがあるが…」と困惑気味に話した。

ただ、男は取り調べで目立った反省の言葉は口にしなかったという。捜査関係者は「性癖やから将来的に再犯を繰り返すかもわからん。再発を防ぐには側溝をなくすしかないやろ…」と頭を抱える。

今後、「短所」を克服するため、精神面の治療に励むという「側溝男」。もうこれ以上、女性を恐怖に陥れることは許されない。

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