「期待しないよ」

画像の説明 菅官房長官は11月1日に日中韓首脳会談と11月2日に日韓首脳会談をソウルで行うと発表しました。

今更何を話し合う必要があるのか、と思わなくもないですけれども、同じく10月28日、モンゴルと中央アジア5ヶ国での一連の日程を終え安倍総理は、記者団に対して「経済や文化、環境といったさまざまな分野において協力を進めていく、そういう会合にしたい。

隣国であるがゆえに難しい課題もある。そうした課題も含め、経済、安全保障、そして環境、人的交流といったさまざまな分野で、胸襟を開いて率直な意見交換を行いたい。今回の日中韓の首脳会議が3か国にとって、また国際社会にとって有意義なものとなるようにしたい」と述べていますけれども、要するに「色んなことを率直に話す積りだ」としか言ってないですね。

まぁ、会談前に会談の内容をいう訳がありませんから、こういう言い方になるのも普通といえば普通だと思いますけれども、今の、会談直前の時期にもなってまだ「率直に」なんていっているところをみると、事務方レベルでの話合いは、実は殆ど進んでいないのではないかと勘ぐってしまいますね。

これは、見方を変えれば、「何も成果は出せないだろう」と予め予防線を張ったのだ、と見ることもできるのではないかと思います。

実際、日韓首脳会談については、両国の協議の結果、両首脳の昼食会は開かれず、共同記者会見も「現段階では考えていない」とのことなのですけれども、これは要するに、「話せるものは何もない」ということですから。

ただ、敢えて言うのなら、今回は会談による成果というよりは、会談を行ったという事実そのものが成果になるのではないかと思いますね。

安倍総理は今回の中央アジア歴訪国の一つである、ウズベキスタンとの首脳会談で、中国が天然資源の獲得などで、中央アジアへの影響力を強めていることについて「領海侵入や一方的な資源開発は憂慮すべき」と懸念を表明しています。

この発言について、中国はいつものように猛烈に噛みついてきています。

けれども、それで会談をキャンセルするでもなく、会談をする方向で進めています。TPPは大筋合意し、アメリカの「航行の自由」作戦も発動中です。その状態で会談をするということは、そういう世界情勢を前提として会談する、という意思を示すことになります。

また、韓国についても、慰安婦問題を取り上げる、取り上げないで駆け引きをやっていますけれども、もしも、慰安婦問題を取り上げることなく、日韓首脳会談が行われたとすると、公式発表ベースでは、韓国もまたそのような世界を前提として受け入れたということになりますね。

まぁ、実際は前言撤回、嘘、裏切りが普通の韓国のことですから、また、騒ぎ立てるのではないかと思いますけれども、先にも述べたとおり、今回については、やはり、会談の中身がどうこうというよりも、どんな国際情勢で会談が行われたのかという点に着目したほうがいいかもしれませんね。  

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