「懸 念」

画像の説明 どこまで本当なのか?

中国人民銀行が4月14日に発表した3月末の外貨準備高は3兆7300億ドル(約446兆円)。依然として世界最大を誇るが、2600億ドルも減少したことが明らかに。また、米国債の保有額では世界2位に転落したことも明らかになった。そこから浮かび上がる3つの懸念とは? 闇株新聞氏が裏側を探った

世界最大を誇る中国の外貨準備が9か月で2600億ドルも減少したことで見えた3つの懸念

中国経済は’94年以来、人民元レートを「不当に」安い水準でドルに固定し、貿易黒字と海外からの直接投資で流入する巨額外貨(主にドル)をテコにして未曽有の経済成長を遂げてきた。

中国の外貨準備は’06年に1兆ドルを超えて世界最大となり、’14年6月末には3兆9900億ドルに達していた。ところが’15年3月末には3兆7300億ドルと減ってしまっている。

現在でも中国には経常収支の黒字と海外からの直接投資で年間4000億ドルを超える外貨が流入しているが、流入した外貨は中国人民銀行が一元的に買い入れ、民間の外貨保有や対外投資は原則禁止されている。政府が外貨準備を使って資源開発など対外投資を行っているが、どう考えても9か月で2600億ドルも減るはずがない。

さらに’15年2月時点で中国が保有する米国債が1兆2237億ドルと、日本の1兆2244億ドルを6年半ぶりに下回った。中国では民間保有の米国債がないはずで、中国の外貨準備に占める米国債の割合が3割ちょっとしかないことになる。

金保有の割合は1.5%程度なので、本年3月時点でも3兆7300億ドルある中国の外貨準備の7割近くが「何が何だかわからない」ことになる。

ここから3つの大きな懸念が出てくる。

1つ目は中国の対外投資が、投資先や時価にかかわらず外貨準備として「額面」のまま計上されている可能性だ。そうすると資源開発のように巨額の評価損が発生しても、また中国共産党幹部の不正蓄財で消えてしまっても、見かけ上の外貨準備はそのまま存在していることになる。

だいたい周永康の1兆円を超える不正蓄財などは、政府の資源開発などで海外に投資された外貨準備から抜き取らないと絶対に不可能である。

2つ目は中国の共産党幹部や政府・地方の役人が、受け取った賄賂など不正な資金を不正な手段で海外に隠匿している可能性である。これは’12年に薄熙来が逮捕されたあたりから目につき、最近の綱紀粛正でますます加速しているようであるが、いずれにしても中国から巨額資金が海外に不正に逃避していることになる。

嘘塊は自滅への近道だ・・・

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