核兵器使用は「壊滅的で非人道的」 日米共同声明を発表

画像の説明訪米中の安倍晋三首相は28日午前(日本時間同日夜)、オバマ米大統領とホワイトハウスで会談した。両首脳は18年ぶりの日米防衛協力のための指針(ガイドライン)改定を受け、日米同盟の強化を確認。またニューヨークで27日に始まった核不拡散条約(NPT)再検討会議をめぐり、核兵器使用について「壊滅的で非人道的」とする日米共同声明を発表した。
 日米首脳会談は昨年11月以来で、首相がホワイトハウスで首脳会談をしたのは2013年2月以来。ホワイトハウスでは安倍首相の歓迎式典が開かれた。
 安倍首相とオバマ大統領は会談後、共同記者会見に臨んだ。オバマ氏は日米関係について「戦後70年間、私たちは同盟国として成長した。今日私たちが達した進展は、日米の関係をこれから先何十年も導いていくだろう」と語った。
 また、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設問題について「我々の新しいガイドラインは在日米軍の再編も含む。沖縄を含めてだ」と語った。尖閣諸島問題についても、「(日米)安全保障条約の第5条は尖閣諸島も含め、すべて日本の統治する地域に適用される」と明言した。
 環太平洋経済連携協定(TPP)交渉も取り上げ、「(日米が)TPPパートナーを率いて、迅速に合意したいと考えている」と述べた。
 安倍首相は「今日、私たちは半世紀を上回る日米同盟の歴史に新たな一ページを開いた」と指摘。普天間移設問題については「普天間飛行場の危険性を辺野古移設によって一日も早く除去する。沖縄の基地負担軽減を日米の強い信頼関係のもと進める」と述べた。
 また、首相は慰安婦問題を問われ、「人身売買の犠牲となって筆舌に尽くしがたい、つらい思いをされた方々のことを思い、非常に心が痛む。この点については私は歴代の総理と変わりはない。河野談話は継承し、見直す考えはない」と語った。
 一方、この日発表されたNPTに関する共同声明は核兵器のない世界に向けて双方が核不拡散と原子力の平和利用を確認。外務省の仮訳によると、声明は「広島及び長崎の被爆70年において、我々は核兵器使用の壊滅的で非人道的な結末を思い起こす」と訴えた。

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