「加賀百万石」

画像の説明 石川県という名前より県都・金沢市のほうが知名度の点ではやはり上だろう。

というか、ハイレベルの観光都市・金沢市あっての石川県だから、これはいたしかたない。そして、金沢といえば「加賀百万石」である。実際の石高は、120万石以上ともいわれるから、豊かな地域であったことは間違いない。

その誇りは今日もなお石川県人の気質に深く宿っているようである。人と争うことを好まないのもそうだし、「変化のない穏やかな生活がいちばん楽しい」と考えている人の割合が47都道府県で4番目に多い(NHK県民意識調査)ことからもそれはうかがい知れる。

物質面の豊かさだけでなく、文化・芸術・伝統工芸といった分野でも、前田氏の城下町であった金沢を中心とする地域は、江戸時代から抜きん出ていた。そうしたことから来る精神的な余裕は、県全体とはいわないまでも、人々の生き方に深く影響しているようである。日展(日本美術展覧会)入選者数の割合はずっと日本一を続けている。

ただ、それだけに、汗を流して働くことにあまり重きを置かないところがある。特に、金沢を中心とする旧加賀国の人たちにその傾向が強いようだ。名だたる城下町金沢の人々には、プライドが高いところが見受けられるのである?。

加賀と能登の両方を旅すると「同じ県とは思えない」

加賀の文化や芸術を知っておくこと

同じ石川県でも旧能登国では様相が異なる。能登の人たちは逆境に強いし、観光客に対してもすこぶる親切である。これは、県の北部にあって日本海の荒波とじかに接し、冬の気候もいっそう厳しいことに関係しそうだ。荒々しさもある反面、働くことの大切さを肌で知っており、その分、人情の機微にも通じているのだろう。

加賀と能登の両方を旅すると、「同じ県とは思えない」という人もいるほどだ。

それでも、観光が主要な資源となっている加賀の人々のホスピタリティは全国的に見てもかなり水準が高い。一度訪れた人は二度、三度と足を運びたくなる。ただし、知的レベルも高そうな加賀の人たちと接するときは、事前に文化・芸術を多少なりともかじっておいたほうがいいかもしれない。

新幹線も開通したことだから行ってみよう・・・

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