ロッテHD「創業者長男」解任の怪

画像の説明 理由公表せず噂や憶測も

グループ3社の役員を解任されたロッテHDの重光宏之副会長

ロッテグループの持ち株会社であるロッテホールディングス(HD)で、グループ創業者、重光武雄会長(92)の長男、宏之副会長(60)が兼務するロッテ商事の社長など、グループ3社の取締役の職を解任された。日本で菓子メーカー大手として知られ、韓国でも財閥グループとして展開するロッテ創業家に何があったのか。

宏之氏が解任されたのはロッテ商事社長、ロッテ取締役、ロッテアイス取締役。昨年12月26日に開催した臨時取締役会で決議した。ロッテHD副会長は続投するという。

ロッテグループは重光武雄氏が1948年に創業した非上場企業。チューインガムやチョコレート菓子で急成長し、プロ野球球団も保有している。宏之氏は青山学院大出身で、2011年に父親に代わってロッテ商事社長に就任していた。

一方、韓国では1967年に韓国ロッテグループを設立し、ホテルやテーマパークなども展開、韓国5位の財閥グループだ。次男の昭夫氏(59)が韓国ロッテグループの会長を務めている。

ロッテ側は宏之氏が事業会社取締役を解任された理由の詳細について公表しないとしている。

2013年には朝鮮日報などが、東南アジア事業をめぐって「宏之氏と昭夫氏の対立構図が本格化するのではないか」とする見方を報じたこともあるが、信憑性は不明だ。

業界関係者は、今回の人事の背景について、「ロッテグループの業績はおおむね好調で、会社内でのクーデターで解任されたとも考えにくい」と首をかしげる。いずれにせよ、創業家の長男が、グループの中核会社社長などを解任されるというのが異例の事態であることは間違いない。

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