中国版紅白歌合戦からも「出ていけ」と嫌われる韓流…

画像の説明 NHKは3年連続選出ゼロ

65回目を迎えた、大みそか恒例の「NHK紅白歌合戦」に今年も韓国勢は選ばれなかった。3年連続の選出ゼロには、日本国内での韓流ブームの終焉(しゅうえん)が背景にある。「レベルの低い日本の歌合戦に韓国歌手はもったいない」などと主張する韓国のネットユーザーはいるものの、実は韓国が“嫌われている”のは日本だけではない。今年1月に行われた中国版紅白歌合戦では韓国の人気俳優が出演したところ、「出ていけ!」という書き込みが15万件もあったという。

もはやニュースではない?

今年の紅白歌合戦の出場歌手は11月26日に発表された。平成24年の紅白で韓国勢が選ばれなかった際には、国内外のメディアでちょっとした騒ぎになった。その前年に東方神起、KARA、少女時代の3組が出場していたからだ。

当時、韓国メディアはいっせいに反発した。中央日報は「独島(竹島=島根県隠岐の島町=の韓国名)問題と関連しないだろうか」などと疑問を投げかけ、領土問題の影響で「(韓国人歌手は)紅白から排除された」と断じた。24年8月に李明博(イ・ミョンバク)大統領(当時)が韓国の大統領として初めて竹島に上陸したことから、日本側の反韓感情は高まっていた。ただ、NHKは「領土問題の影響はなかった」と説明している。

それから3年連続で紅白は韓国勢を選んでいない。もはやニュースではないのだろう。日本のメディアもほとんどこの話題を取り上げていない。むしろ、紅白の常連だったコブクロやゆず、浜崎あゆみ、aikoらが落選したことなどに注目。今年のNHK連続テレビ小説(朝ドラ)の主題歌を歌った絢香(花子とアン)と中島みゆき(マッサン)が出場することが大きく取り上げられた。

一方、韓国では聯合ニュースが11月27日、選ばれなかった事実を淡々と報じ、日韓関係の悪化や日本国内のK-POP人気が下降線をたどっていることを示していると伝えるにとどまった。

「紅白歌合戦は学芸会レベルでしょ?」

そんな中、日本最大の中国情報サイト「Record China(レコードチャイナ)」は、3年連続で韓国勢が紅白に選ばれなかったことに対する韓国のネットユーザーの反応を紹介している。

李明博前大統領の竹島上陸に始まり、慰安婦問題や歴史認識などをめぐる朴槿恵(パク・クネ)大統領の頑(かたくな)なまでな反日姿勢、そして産経新聞の前ソウル支局長の在宅起訴…。この3年でめっきり冷え込んでしまった日韓関係を冷静にとらえ、「当たり前のこと」との書き込みがある一方で、開き直りとも思える書き込みも目立った。

「レベルの低い日本の歌合戦に、韓国歌手はもったいない。今後は日本よりも米国で成功することを考えよう」

「日本の紅白歌合戦は学芸会レベルでしょ?そんなものに出場したら、韓国歌手の品格が落ちる」

ただ日本の一部の音楽関係者は、K-POPについて、メロディーや歌詞などの音楽的要素を低め、ダンスやコスチュームなどで極端な複合エンターテインメント化を徹底させたと指摘する。さらに「韓流」という日本にこれまでなかった新鮮かつ特殊なコンテンツが飽きられたという声もある。

日本における韓流の終焉の底流には、「嫌韓」と「反日」という互いの意識が強く働いている。それでも戦前から戦後にかけて、日本と韓国は歌謡曲というジャンルで密接な関係にあった。チョー・ヨンピル、桂銀淑(ケイ・ウンスク)、キム・ヨンジャ…。昭和50年代から平成にかけ、韓国の歌手たちは何度も紅白に出場した。

NHKによると、紅白の選考基準は「今年の活躍」「世論の支持」「番組の企画・演出」の3点だ。NHKは否定するだろうが、外交問題もあり「世論の支持」が最も高いハードルになる。4年ぶりの韓国勢の紅白出場には、とりあえず日韓首脳会談の開催が前提になりそうだ。

中国の紅白からは「出ていけ!」

ただ、韓国の嫌われぶりは何も日本に限ったことではない。

中国にも「中国の紅白歌合戦」とも呼ばれる旧正月の年越し番組があるという。レコードチャイナによると、国営中国中央テレビ(CCTV)が今年1月31日に放送した「春節聯歓晩会(通称・春晩)」に、韓国の人気俳優イ・ミンホも出演した。

韓流ドラマのファンはイ・ミンホの出演に盛り上がったが、民族主義・愛国主義者らからは反発の声が上がったそうだ。中国版ツイッターと呼ばれる簡易投稿サイトでは「イ・ミンホは出ていけ」というハッシュタグが作られ、15万件以上のリツイートがあったという。

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