「汚染水は海へ放出を」原子力規制委が見解 福島第一

画像の説明 原子力規制委員会は24日、東京電力福島第一原発のリスクを減らすため、処理済みの汚染水については「海へ放出する対策が必要」との見解を示した。

タンクが増え続ける現状を問題視した。これまで田中俊一委員長が同様の考えを示してきたが、委員会で問題意識を共有したという。

24日の定例会で示したリスク低減目標のたたき台に「タンク総容量の増加抑止」「液体放射性廃棄物総量の削減」を盛り込んだ。ただ、判断するのは東電などで、現段階で規制委から働きかけはしないという。

汚染水は地下水流入で1日約350トンのペースで増加。処理後もトリチウム(三重水素)は残るため、ため続けている。タンクは高濃度分も含め866基(11月25日現在)にのぼる。

管理や増設などの作業が必要になるため、規制委は「水処理を解決しないと廃炉は進まない」との考え方だ。田中委員長は、12日の現地視察を踏まえ「タンク製造工場と言ってもいいぐらいだ」と指摘。田中知委員も「トリチウムの分離はかなり難しく、海洋放出も一つの方法」と同調した。

田中委員長は「全体像を丁寧に説明し、住民の方から理解を頂くのが大事だ」とも述べた。

処理済みの汚染水は、国際原子力機関(IAEA)も「基準値以下のものは海への放出も検討すべきだ」と助言している。国の廃炉・汚染水対策チームは現段階ではタンクで管理する方針で、トリチウムの課題解決について作業班を設けて検討中だ。

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