中共が恐れるモノ

画像の説明 特に、珍しくもないのですが、

「共産党員の宗教禁止」を徹底する方針を中国共産党指導部が決定したと16日の産経新聞が1面トップで報道していました。

これらは、キリスト教やイスラム教の信者が増え、党中央(中国共産党)の求心力が弱まっていることを問題視し、10月頃から党の規律部門が調査チームを一部地域へ派遣、 宗教を信仰する党員などは除名など、厳罰で対処するというモノらしい。

中国の共産党員は8千万人、貧困や病気に悩む層の中には、宗教に救いを求める者も少なくはない。
また、新疆ウイグル自治区やチベット自治区などの党員の中には、 自民族の宗教であるイスラム教やチベット仏教を信仰しているケースもあるのだそうです。

中国共産党は「無神論」を原則とするマルクス主義に基づいて設立されている為、 宗教を迷信と位置づけ、信仰は全面的に禁止されていました。

70年代に、一般民衆は宗教を信じることは容認されたが、政府公認の宗教は政府の管理下にあるため、自由な宗教活動はできません。(これらは観光目的の外国人向けのモノです)

共産党が宗教を「危険視」する要因の一つには、中国は歴史的に、宗教が中心となった革命によって政権が変わる「易姓革命」が繰り返し起来たことに起因すると思われます。

これは、天を統べる「天帝」から降ろされた天命を地上の宗教家が受け取り、 民衆を動かして革命を起こすというモノなのですが、例えば、2世紀の「黄巾の乱」では、道教をベースとした宗教団体が起こした乱によって、当時の王朝であった後漢の勢いが弱まり、その後、魏・蜀・呉の三国時代に突入したりしました。

今、まさに、、9月に始まった香港の民主化デモなんかも、
キリスト教徒のリーダーたちが、その民主化運動をけん引していたり、教会もデモ参加者への差し入れを行うなど、運動を支援する、その信者らがいます。

「信教の自由」「言論の自由」のもとに成り立つ民主主義は、極めて宗教と親和性が高い。
こういった「易姓革命」を政府指導部が恐れているコトの現れが今回の「共産党員の宗教禁止」に つながっているんではないかと思います。

で、逆にいえば、宗教は、全体主義国家を変革するだけの力を持っているコトにもなる。宗教禁止の強化は共産党内部から起きたコトで、その辺りは充分に理解しているようです。

共産主義を掲げて、易姓革命により中国統一を果たした中国共産とがもっとも恐れるモノ、それは宗教による「易姓革命」。

コメント


認証コード8952

コメントは管理者の承認後に表示されます。