産業界に衝撃、

画像の説明 現代重グループ役員81人が一斉退任

現代重工業グループは16日、造船3社の現代重工業、現代尾浦造船、現代三湖重工業の全役員262人の31%に相当する81人を退任させる人事異動を実施した。これほど大幅な役員削減は1997年の通貨危機以降、韓国の大企業では例がないもので、産業界に衝撃が広がっている。

今回の異動は造船、石油化学、鉄鋼など韓国経済の主軸を成すいわゆる重厚長大型産業のリストラの序章にすぎないと受け止められている。

現代重工業は同時に、現代三湖重工業のハ・ギョンジン副社長、現代オイルバンクの文鍾博(ムン・ジョンバク)副社長をそれぞれ代表理事社長に昇格させるなど役員31人の昇格人事を発令。このほか、新たに28人を役員に任命した。その結果、現代重工業グループの役員数は53人減の209人となった。

今回の人事は「世界一流の造船所」の業績悪化の責任を問う性格が強い。今月12日に崔吉善(チェ・ギルソン)会長、権五甲(クォン・オガプ)社長が緊急本部長会議を開き、全役員の辞表を取りまとめた上で、4日後に電光石火で実施されたスピード人事だった。

現代重工業は2010年、営業利益率が15%に達するほど造船・海洋分野で世界的な超優良企業だった。しかし、08年の世界的な金融危機以降、受注確保のために低価格受注を増やした結果、受注すればするほど赤字が膨らんだ。

海洋プラントなど一部の事業群では設計能力が低下し、発注元や設計業界に振り回されたという指摘も受けている。現代重工業の株価は2011年5月の55万4000ウォンから今月16日には10万9000ウォンへと5分の1に下落した。

証券業界関係者は「今年上半期だけで1兆3000億ウォン(約1300億円)の営業赤字を出しており、第3四半期の業績がどれほど不振に陥ったかを推測することすらできない」と話した。

現代重工業も現在の苦境を認めている。権五甲社長は「危機に直面した会社にショックと変化を与え、体質を変え、競争力を取り戻すことが急がれると判断し、早期に人事異動を断行した。組織をスリム化し、迅速な意思決定を図り、適材適所に人材を配置した」と説明した。財界からは「徹底して収益性を重視した受注に取り組み、内部競争力の向上に集中するという意味だ」と受け止めている。

一方、現代重工業グループの筆頭株主である鄭夢準(チョン・モンジュン)元セヌリ党代表の長男、チョン・ギソン氏(32)が常務に昇進。「第3世代」による経営が始まった。

09年の現代重工業財務チームに入社したギソン氏は常務補のポストを経ずに常務に昇進し、経営の一線に立つことになった。財界関係者は「一日も早く超優良企業として会社を再生させることが急務だ」と話した。

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