2018年11月1日よりタイトルをWCA(世界の時事)に変更しました。
「種なしスイカ」
どうやってできる?
植物が子孫を残すために配偶子(生殖細胞)を作る場合、減数分裂を起こし、染色体の数が半分になります。
この配偶子と別の個体の配偶子が出会って、両親の性質を受け継いだ新しい個体が生まれます。しかし稀に、減数分裂が起こらず染色体が2倍(2セット)のままの配偶子が出来ることがあります。この配偶子同士が出会うと、通常の個体の2倍の染色体を持った4倍体が生まれます。
4倍体は持っている染色体のセット数が偶数なので、正常に減数分裂を行うことができ、配偶子を作ります。この配偶子と通常個体の配偶子によって生まれるのが3倍体です。
3倍体は染色体のセット数が奇数なので正常な減数分裂が起こりません。これにより、配偶子が出来ず種もできません。『種なし』は、このような仕組みで作られます。
「種なしブドウ」や「種なしスイカ」などは、ジベレリンやコルヒチンコルヒチンなどの薬品で処理され、人工的に3倍体にされています。リンク
減数分裂が起こらないようにすることで、種ができなくなるという仕組みだったとは衝撃です!
同様の操作がニジマスの養殖でも行われているようです。
3倍体雌魚は不稔であるので、成熟期になっても肉質の低下、成長の停滞がないため、肉質の良い大型魚の生産が容易になるとのこと。
こうやって大量生産や快美性をつきつめていった結果、通常自然界ではめったに存在しないものを作りだしている。
これってどうなんだろう?