親密な関係の裏には…

画像の説明 慰安婦碑と韓国の姉妹都市 

韓国系団体の提案で、慰安婦碑設置が浮上している米カリフォルニア州フラトン市。

現地の日本人や、インターネットによる設置反対の署名活動が続いているが、フラトン市長は今春、韓国の姉妹都市を訪問するなど、韓国側との“密接”な関係が表面化している。これまでも姉妹都市提携を利用して慰安婦碑を設置しようとしたケースがあり、現地日本人らに懸念が広がっている。

関係者によると、フラトンのチャフィー市長が、韓国・龍仁市を訪れたのは今年3月。姉妹都市提携10周年を記念しての訪問で、妻も一緒だった。公的な訪問のようだが、「自費で行った」(同市長)という。

フラトン市は日本の福井市とも姉妹都市提携しており、今年で25周年。ところが、チャフィー市長は日本を通り越して韓国まで行ってしまったのだ。

大物国会議員とも面会

龍仁市の市長や市議らとの面会のほかに、国会議員もチャフィー市長を歓迎した。フラトン市はロサンゼルス市などの大都市でもなく、オレンジ郡に属す比較的小さな市。その市長に国会議員が面会するのは異例といえるが、チャフィー市長が面会したのは、韓国与党セヌリ党の安(アン)鴻(ホン)俊(ジュン)・国会外交統一委員会委員長だった。

龍仁市商工会やロータリークラブの幹部らも、続々とチャフィー市長をもてなしたという。昨年末にフラトンに大規模工場を進出させた韓国大手食品会社も訪問。直営レストランなどの視察もした。

この大手食品会社はフラトン市のビジネス分野の成長を促したとして、市から表彰もされている。市の税収や経済成長において、この食品会社の工場はフラトン市に恩恵をもたらしているのだ。

「市長の訪韓時から、慰安婦碑設置が韓国側の念頭にあったのかもしれない。向こう(韓国側)は周到に準備していたことになる」。現地で碑設置に反対する日本人男性はそう話す。

グレンデール市議も訪韓

韓国以外で初めて、慰安婦像を設置したことで知られる同州グレンデール市。昨年7月の設置の可否を決める採決で、市長を含む5人の市議のうち、賛成した4人の市議らはいずれも、韓国の姉妹都市を訪問していた。

グレンデール市は2009年以降、韓国・固城郡や金浦市と姉妹都市提携している。日本の大阪府東大阪市とも姉妹都市になって、ほぼ半世紀になるが、慰安婦問題については、韓国側の主張にしか耳をかさない。「性奴隷」「20万人の婦女子が強制的に」といった日本政府が公式に否定していることについても、お構いなしだ。

提携記念に慰安婦碑

姉妹都市提携を利用した慰安婦碑設置が計画されたこともある。

サンフランシスコ近郊のカリフォルニア州ミルピタス市と韓国・城南市の間で今年はじめ、姉妹都市提携の話しが持ち上がった。

ミルピタスのエステベス市長は、中国系団体などが来年、サンフランシスコ中華街に「海外抗日戦争記念館」を設立すると発表した会場に姿をみせ、反日団体幹部らと握手を交わすなどした人物。

城南市のイ・ジェミョン市長は今年3月、姉妹都市の文化交流の一環として、ミルピタス市の公園に慰安婦碑を設置すると発表。しかし、ミルピタス市の姉妹都市諮問委員会は4月、これについて、「ミルピタスの観点からみると、そのようなものが姉妹都市交流に含まれてはいけない」と否定し、慰安婦碑設置の話は流れた経緯がある。

市長同士は交流を進めたい意向のようだが、ミルピタス側の諮問委員会がいったんストップをかけた形だ。慰安婦碑の設置が「文化交流」の象徴になってしまう“危機”に瀕(ひん)していた。

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