国連気候サミット開幕

画像の説明 温室ガス削減交渉、加速へ―出遅れ日本に批判も

世界の首脳らが地球温暖化対策について話し合う国連気候変動サミットが23日、ニューヨークの国連本部で開幕した。2020年以降の温室効果ガス削減の新たな枠組みづくりに向けた国際交渉を加速させるのが狙い。

主宰する潘基文事務総長は冒頭、「われわれは歴史をつくるためにここにいる」と述べ、各国に対して取り組みを強化するよう求めた。

各国は、先進国だけに二酸化炭素(CO 2)など温室効果ガスの削減を義務付けた「京都議定書」に代わり、全ての国が参加する20年以降の新たな枠組みを15年末に決める方針。サミットでは、枠組み合意に向け、約160カ国・地域の首脳や閣僚が国別の取り組みを発表する。同日夕に潘事務総長が議長声明を発表して閉幕する。

安倍晋三首相は、開発途上国への温暖化対策支援の一環として、今後3年間で1万4000人の人材育成を表明した。一方、日本の20年以降の温室ガス削減目標案については、原発事故を受けてエネルギー政策を見直している段階のため、「できるだけ早期に提出する」と述べるにとどめ、具体的な時期の言及は避けた。

新たな枠組みは、各国が提示する国別の目標案を相互に評価した上で決められるため、現在、それぞれの目標案の提出時期が交渉の焦点となっている。

欧州連合(EU)はこの日、「30年までに1990年比40%削減」との案を10月に正式決定する方針を提示。米国も来年3月までの提出を明言している。主要国が積極的な取り組みをアピールする中、対応の遅れが目立つ日本への批判が高まる恐れもある。 

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