国民大集会

画像の説明 北の見返り要求に拉致被害者家族ら怒り「なめられている」 

13日、東京都千代田区で開かれた「もう我慢できない!今年こそ結果を!国民大集会」。拉致問題の解決に向けて会場全体で気勢をあげた

拉致被害者らの再調査結果報告がまだ伝達されない中、開かれた国民大集会。出席した被害者の家族からは焦りとともに、北朝鮮への怒りの声が上がった。

昭和53年8月に新潟・佐渡島から北朝鮮に連れ去られ、平成14年10月に帰国した曽我ひとみさん(55)の腕には、ともに拉致された母、ミヨシさん=拉致当時(46)=から贈られた時計があった。北朝鮮でも使っていた時計。「心が折れて『どうしようか』と思ったときに、この時計を見ながら、勇気をもらって、『こんなことで弱音を吐いてはだめだ。絶対に大好きなふるさとに帰るまでは、一生懸命頑張っていこう』と自分に言い聞かせていた」という。

曽我さんは次に集会が開かれる際には、母を出席させたいと抱負を話したが、ミヨシさんは今年83歳になる。ほかの被害者や家族も高齢化が進み、曽我さんは「もう時間がない」と話し、支援を呼びかけた。

家族が焦りを募らせる中で、北朝鮮の宋日昊(ソンイルホ)朝日国交正常化交渉担当大使は今月、一部メディアに対し、新たな制裁解除を期待していることを明らかにした。

拉致被害者が帰国を果たせないのに見返りを求める北朝鮮の態度にも家族の怒りは集中した。増元るみ子さん=同(24)=の姉、平野フミ子さん(64)は「誘拐した人たちを帰すには交換条件がいるという上から目線で、日本はどこまでなめられているのか」、るみ子さんの弟、照明さん(58)は「もうここまで来たら許されない」と憤りを見せた。

平成16年の調査から10年ぶりとなる今回の再調査。北朝鮮と長く交渉すらない時期が続いたため、被害者家族は再調査による拉致問題解決を強く望んでいる。

横田めぐみさん=同(13)=の母、早紀江さん(78)は「今回は最高のチャンスではあるが、絶対最後にしてはいけない。どんなことがあっても、こんな大事なことだけは国民みんなが解決を望んでいることを最後まで言い続けることができるよう応援してほしい」と訴えた。

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