「日韓は間を取った方がいい」

画像の説明 呉善花氏の講演要旨

拓殖大教授の呉善花氏「朱子学の韓国は、日本の武士道を野蛮人と見る」

日本と韓国がうまく付き合えない原因は何か。小さいために気づかない、日韓の価値観の違いにある。これを越えられないから外交やビジネスを行ううえで両国はかみ合わない。

日本には太陽や水など様々な自然に「神」が宿るとする考え方がある。日本人は樹齢千年の木があれば神のように拝む。虫の音を聞き分けることができ、風情を感じる。秋になると、わずかな葉が残る木を見てもの悲しさを感じ、美しいと思う。武士道をすばらしいとする向きがある。

だが、韓国は儒教社会、とりわけ朱子学を軸とする国家で、韓国人は自然より先祖や人間を崇拝する。歴史的に文治主義の韓国からすれば、日本人は戦いが好きな野蛮人で、今たたいておかないと軍国主義に戻るかもしれない。だから反日を繰り返して静かにさせておこうと考えてしまう。

日本統治の良政を無視…世界に「反日」「侮日」植え付ける戦略

朴槿恵(パク・クネ)大統領は反日発言を繰り返し、日本からの見方と異なり、韓国では極めて外交上手と評価されている。その理由は「慰安婦」の問題に力を入れることにつながっている。「竹島は韓国領」と国際社会に訴えても竹島自体が知られていないから効果はない。だが慰安婦は今の価値観で人権問題、女性問題として批判でき、国際社会に訴えかけられる。世界に「侮日(ぶにち)」と「反日」を植え付けるのが狙いだ。

日本の統治時代を歴史的に振り返るとき、韓国は日本の行為を決してよくは評価しない。「農地改革」を略奪とし、虐殺があったといい、韓国文化を奪われたとする。だが、実際はコメの収穫量や人口は終戦までに2倍になり、約100しかなかった小学校は小さな村落にまで建てられ、約5690になった。識字率は6%から二十数%まで上がった。だが韓国は「日本からひどい目にあった」としか教えない。学校では韓国と日本の歴史、算数、ハングル、日本語などを教えたのに日本の教科書でも「日本語を教えた」とだけ記述されたケースもある。

韓国人の価値観は“絶対的”…だから不変で、“八百万”日本人を信用しない

韓国人の価値観は絶対的なものだ。これが正しいと思えば答えは一つという考え方で、韓国の歴史は韓国が作ると信じ、話し合いの余地はない。いろいろな見方があるという日本の考え方は価値観として認められない。日本人の多様性は、韓国人にとっては不安を覚え、信用できないという方向につながる。

産経新聞のソウル支局長が名誉毀損で告発された問題は韓国政府の嫌がらせだ。だが、現在は起訴をあきらめたら自らの立場が悪くなるので困っている。韓国は萎縮した社会になっている。日本の安倍晋三首相が打ち出す政策に日本人が理解を示すことにも韓国人は日本を恐れて不安になり、自分たちの価値観に合うように反日を繰り返すのだ。

日本人は困難に直面すればあきらめてゼロから再出発する潔さがあるが、韓国人はなぜ自分が不幸なのかと過去をみて、現在を考える。延々と恨み続ける「恨(ハン)」がいいことだととらえている。こうした価値観の違いを互いがすぐに理解するのは難しい。日韓はしばらく「間」を取った方がいいと思うのだ。

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