「ステルス爆弾」

th (6) アルカーイダ、体に埋め込む「ステルス爆弾」開発か

欧米、警戒強化

3日、独フランクフルト空港でのセキュリティーチェック。検査は厳しくなっているという(AP)

国際テロ組織アルカーイダ系組織が人体に埋め込み、空港の探知機に発見されにくくした「ステルス爆弾」を開発した可能性があると英紙タイムズが4日、報じた。爆弾は英国など欧州の過激派の手に渡ったとの情報もある。英保安当局は米国への航空機テロを防ぐため、空港での検査を強化。欧米諸国は新たなテロ発生への警戒を高めている。

同紙によると、爆弾はプラスチックなどでできており、外科的な手術で体内に埋め込まれる。このため、金属探知機でも化学物質探知機でも発見しにくい。起爆は携帯電話で行うという。イエメンを拠点とする国際テロ組織「アラビア半島のアルカーイダ」(AQAP)幹部で、爆弾製造を指揮するイブラヒム・アシリ容疑者(32)が開発したとみられている。

サウジアラビア出身で、化学を専攻する学生だった同容疑者は、2009年に欧州から米国行き航空機の乗客が着用した「下着爆弾」や、同年のサウジアラビア高官暗殺未遂で使われた肛門内に隠す爆弾など、自爆テロ犯の爆弾製造にかかわったという。10年に米国で押収されたプリンターのインクカートリッジに仕掛けた爆弾の製造にも関与したとみられている。

米国は無人機による容疑者殺害を数回試みたが、失敗。内戦が続くシリアで、同容疑者に爆弾製造技術を教え込まれた外国人義勇兵らが、欧米でのテロを画策しているとの情報があり、欧米各国の空港で今週、持ち物や衣服を含む身体検査が強化されたという。

シリアでは、イスラム過激主義に傾倒した英国人義勇兵約500人が戦闘に加わっているともされる。タイムズは「旅行者らはこの夏、空港で行列をつくり、厳しい検査を受けることになる」と警告している。

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